[アミダ式:ボリュームプロファイルで市場を制す] レッスン8:AB = CDパターン戦略 ― 波のリズムで市場心理を読み解く
前回は、オープンドライブ戦略という、一方向に勢いよく動く相場でエントリーポイントを見つける手法をご紹介しました。
今回は、市場が自然と繰り返す価格のリズムや心理的な動きに注目した、
「AB = CDパターン戦略」について詳しく解説します。
1. AB = CDとは?
AB = CDパターンは、他の戦略とは少し異なり、機関投資家の動きや出来高よりも、市場参加者の心理に焦点を当てたものです。
このパターンは、価格が「波のように動く」という前提に基づいており、その波の高値・安値(スイングポイント)をA、B、C、Dと名付けて構成されます。
2. パターンの構成ルール
AB = CDパターンが成立するためには、以下の条件を満たす必要があります:
AB:最初のスイング(上昇または下降)の距離
C:ABの50%以上をリトレース(戻し)する必要がありますが、Aを超えてはいけません
CD:CからABと同じ距離を進んだ点にDが位置します(これが「AB = CD」と呼ばれる理由)
D地点でエントリー:
上昇パターンの場合(ABとCDがともに上昇) → Dでロング
下降パターンの場合(ABとCDがともに下降) → Dでショート
3. フィボナッチツールを使った測定方法
ABとCDの等距離を正確に測るには、フィボナッチリトレースメントツールが便利です。
手順:
ステップ①:Aを0%、Bを100%としてフィボナッチを引く
ステップ②:Cが50%以上の位置にあるか確認
ステップ③:フィボナッチをCに移動(距離は変えずに)し、100%の位置がD
→ このDがエントリーポイントになります
4. 推奨される時間軸
AB = CDパターンは多くの時間足で有効ですが、以下の時間軸で特に有用です:
30分足
1時間足
4時間足
日足
週足
※15分足以下の短期足はノイズが多く、精度が落ちるためおすすめしません。
5. 実際のトレード例
上昇AB = CD(EUR/USD、30分足)
→ D地点でロングエントリー下降AB = CD(EUR/USD、240分足)
→ D地点でショートエントリー
チャート上でこのパターンを見つけたとき、フィボナッチツールを使って距離を測り、Dの反応を確認することで、精度の高いトレードが可能になります。
6. この戦略の使い方と役割
AB = CDパターンは、単体でも優れた戦略ですが、私は主に他のボリュームプロファイル戦略やプライスアクション戦略の確認材料として活用しています。
メイン戦略でトレードレベルが見つかったとき、このパターンがそのレベルと重なれば、それだけで信頼性が格段に上がります。
次回のレッスンでは、続いてセッションオープン戦略をご紹介します。
一見シンプルな「市場オープンの瞬間」ですが、
その直後の値動きから、
市場の方向性や参加者の心理を読み取るための貴重なヒントが詰まっています。
ぜひお楽しみに!
Is it OK?