仮想通貨相場分析【1月28日】
暗号通貨
2026年1月:金融市場の構造変化と暗号資産の試練
1. 市場概況:ビットコインの停滞と「伝統的資産」への回帰
直近1週間の金融市場は、ビットコイン(BTC)にとって非常に厳しい試練の期間となりました。BTCは週間で7.8%の下落を記録。これは、ナスダック100(+0.6%)やS&P500(-0.1%)といった主要な株価指数、さらには債券市場の動きを大きく下回るパフォーマンスです。
ビットコインチャート
投資家の心理状態を示す「恐怖強欲指数(Fear & Greed Index)」は29まで低下し、市場には依然として「恐怖」が蔓延しています。かつての強気相場で見られた「押し目買い」の勢いは影を潜め、多くのトレーダーが慎重な姿勢を崩していません。
ゴールドがここまで独歩高を続けている背景には、急速に悪化する国際的な政治情勢と、それに伴う「通貨価値の切り下げ(デバセメント·トレード)」への懸念が激化していることがあります。特に予測市場のPolymarketでは、1月31日までに「米国政府閉鎖」が発生する確率が、数日前までの9%から一気に**81%**へと跳ね上がりました。この政治的空白へのリスクが、投資家を確実な裏付けを持つ実物資産へと駆り立てています。
2. 金·銀の歴史的急騰:時価総額35兆ドルの衝撃
ゴールドチャート
1月だけでゴールドは17%という異例の急騰を見せ、史上最高値となる5,080ドルを記録しました。市場関係者がこれほどまでにゴールドへ殺到したのは、単なる政府閉鎖への懸念だけではありません。
トランプ大統領による欧州やアジア諸国への関税引き上げ圧力がエスカレートし、グローバルな貿易摩擦が激化したことが決定打となりました。
この結果、ゴールドの時価総額は公式に35兆ドルという天文学的な数字に到達。さらにシルバー(銀)の時価総額も過去最高の6兆ドルに達しました。
驚くべきことに、金と銀の合計価値は、現在AIブームの寵児であるNvidiaの時価総額の約9倍に相当します。ハイテク株という「形のない期待」から、貴金属という「物理的な実体」へと、資本の潮流が劇的に変化していることを象徴しています。
3. 暗号資産市場のセクター別動向:明暗を分けた「実体」の有無
市場全体が冷え込む中で、すべての銘柄が一様に売られたわけではありません。セクターごとに明確な選別が行われています。
・マイニング企業(採掘業者):
ビットコイン現物の価格下落に対し、マイニング関連企業の株価は相対的に強い動きを見せました。これは、ビットコインの価格変動から一歩遅れて株価が反応する「遅延感応性」が機能したためです。また、ボラティリティが高い現物を直接保有するよりも、事業インフラを持つ関連企業の株を買う方がリスクを抑えられると判断した投資家の資金が流入しました。
・「RWA(Real World Assets)」の独り勝ち:
今回の市場混乱において、唯一と言っていいほどの「勝ち組」がRWAセクターです。不動産や米国債など、現実世界の資産をブロックチェーン上でトークン化するこの技術は、市場が不安定になればなるほど、その「裏付け資産」への安心感が評価されました。投機的なミームコインやアルトコインから、安定した収益を生むRWAへと、資金の避難が進んでいます。
・「AI」および「成長分野」の厳しい調整:
これまで「将来性が高い」と期待され、市場の熱狂を牽引してきたAI関連銘柄や、モジュラー·ブロックチェーンなどの最先端技術セクターは、激しい「投げ売り」の対象となりました。
特にマイナス20%近い下落を記録する銘柄も散見され、リスクオフ局面における期待先行銘柄の脆弱性が露呈しています。
4. ETF資金フローとアルトコインの逆行
米国のスポットビットコインETF(現物ETF)は、1月23日までの1週間で13億3,000万ドルの純流出を記録しました。これは2025年2月以来、約1年ぶりの最大規模となる週間流出額です。
機関投資家が一時的にポジションを縮小し、キャッシュ(現金)やゴールドに資金を移している様子が伺えます。
・イーサリアムETF:
ビットコインの弱気を反映し、同期間で6億1,100万ドルの流出。スマートコントラクト·プラットフォームとしての期待よりも、マクロ経済の不透明感が重石となりました。
・Solana(SOL)およびXRP ETF:
市場全体のトレンドに逆行し、意外な底堅さを見せました。特にSOL関連製品には960万ドルの流入があり、一部の投資家が特定のレイヤー1プロジェクトに対して強い確信を持っていることを示しています。
5. オンチェーン活動の真実とレイヤー2の躍進
トランプ大統領の関税方針転換により、ビットコインが一時10%近く急落した今週、オンチェーンデータには奇妙な動きが見られました。イーサリアムのメインネット活動が急増したのです。
しかし、これに対して研究者らは警鐘を鳴らしています。アクティブアドレス数やトランザクション数の増加は、ユーザーによる「有機的な活動」ではなく、いわゆる「ダスト攻撃」や「アドレスポイズニング」キャンペーンによって歪められたものである可能性が高いからです。これは、詐欺師が無価値なトークンを大量に送りつけることで取引履歴を汚染し、ユーザーを騙そうとする行為です。数字上の盛り上がりに惑わされない冷静な判断が求められます。
一方で、ポジティブなニュースとしては、Coinbaseが展開するレイヤー2「Base」の成長が挙げられます。
今週、Baseでの取引活動が急増し、週間DEX(分散型取引所)取引量で初めてイーサリアムメインネットとBNBスマートチェーン(BSC)を上回りました。これは、スケーラビリティ問題の解決策としてレイヤー2が完全に主流となったことを意味しています。
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