[アミダ式:ボリュームプロファイルで市場を制す] レッスン19:Volume Profile – Bプロファイルとスリムプロファイル(Thin Profile)
「市場がある価格帯を拒絶したとき、Volume Profileがその真意を語る」
🔁前回の記事の続き
前回は、Volume Profileの基本形であるDプロファイルとPプロファイルを紹介しました。
それぞれ、市場がバランス状態にある時期や、積極的な買いが入った局面を示すものでした。
👉 今回は、より特異でありながら極めて重要な2つのプロファイル――Bプロファイルとスリムプロファイル(Thin Profile)について解説します。
これらは、「市場が特定の価格帯を拒絶している」ことを示す、非常に強力なシグナルです。
🪓 1. Bプロファイル – 売り圧力と高値拒否のサイン
Bプロファイルは、小文字の「b」のような形をしており、Pプロファイルの反転型とも言えます。
以下のような局面で出現しやすい形状です:
市場が下降トレンドにある場合
上昇トレンドの最終局面で、買いの勢いが衰え、売りが優勢になっている場面
🧠 Bプロファイルが現れるチャートでは、次のような動きがよく見られます:
セッション初期に強い下落(売り手の攻勢)
その後、安値付近で小さなレンジまたは緩やかな横ばい(買い手が弱く、反撃できていない)
📌 Bプロファイルの重要ポイント:
POCが下部に位置 → 出来高が集中 → プルバック時の強いレジスタンスになりやすい
上部の薄い出来高ゾーン → 過去に素早く拒否された価格帯 → 再接近すると再度売りが入りやすい
🎯 トレード戦略のヒント:
上部の薄い出来高ゾーンで、Price Actionによる反転シグナルがあればショートを検討
明確な反転の兆しがない限り、逆張りロングは避ける
POC付近での市場の反応を観察し、「再分配(再び売りの準備をしている状態)」かどうかを判断する
💨 2. スリムプロファイル(Thin Profile)– 市場が価格帯から「逃げた」サイン
Thin Profileとは、非常に狭く・薄いVolume Profileであり、市場がある価格帯をほとんど滞在せずに一気に通過したことを意味します。
🧠 主に以下のような場面で出現します:
範囲を抜けた強いブレイクアウト
経済指標やニュースによる急変動
極端に強いトレンドにより、一方の勢力が対応しきれなかった場面
⚠️ 重要な考え方:
このゾーンでは出来高がほとんど積み上がっていないため、市場にとって受け入れられていない価格帯となります。
→ 価格が再び戻ってくるとあっさり抜けやすい傾向がある。
ただし、スリムゾーン内にある小さなボリュームクラスターには要注意:
ここは過去にトレンド方向へ強くエントリーしたポイントであり、再びサポートやレジスタンスとして機能する可能性があります。
📌 実践的な活用法:
Thin Profileを上抜け/下抜けした後にPrice Actionで確認できれば、トレンドフォローのエントリーを検討
薄いゾーンにある小さなボリュームクラスターに価格が戻った場合:
→ トレンド方向への再エントリーのチャンスと捉える
📍 具体例:
上昇トレンド中のThin Profile → 小さな出来高クラスター = 潜在的なサポートゾーン
下降トレンド中のThin Profile → 小さな出来高クラスター = 潜在的なレジスタンスゾーン
✅ まとめ
Bプロファイルとスリムプロファイルは、どちらも「市場がある価格帯を拒絶している」ことを示す重要な手がかりです。
これは、ローソク足チャートだけでは把握しづらい、市場内部の本質的な動きを教えてくれます。
Bプロファイル → 売り圧力が優勢、高値拒否の明確なサイン
スリムプロファイル → 市場がある価格を無視して一気に動いたサイン(受け入れ拒否)
📌 これらの形状を読み解くことで、ノイズの多いゾーンを避けたり、スマートマネーの行動を捉える上で非常に有効です。
👉 次回の記事では、Flexible Volume Profileという柔軟性の高いツールをご紹介します。
これは、固定された時間枠に縛られず、自分の見たい価格帯や時間軸に応じて自由にVolume Profileを描写できる優れた手法です。
それでは、レッスン20でお会いしましょう!
Is it OK?