[アミダ式:ボリュームプロファイルで市場を制す] レッスン18:Volume Profileの形状と実践的な活用法
「形状を理解すれば、機関投資家の意図が読める」
🔁前回の記事の続き
前回のレッスンでは、Volume Profileの中心的概念であるPOC(Point of Control)を詳しく解説しました(レッスン16)。
POCは市場で最も取引が集中した価格帯であり、トレードの重要な判断材料となります。
さらに、POCを中心に広がるArea of Control(AOC)の概念についても説明し、市場参加者が意識する取引ゾーンの捉え方を学びました(レッスン17)。
AOCは単なる数字的なボリュームではなく、実際の市場での攻防が行われる柔軟な価格帯として非常に重要です。
今回は、Volume Profileの代表的な2つの形状――DプロファイルとPプロファイルについて学んでいきましょう。
🧩 1. Dプロファイル – 蓄積フェーズのサイン
Dプロファイルは最もよく見られる形で、横倒しの「D」のような形をしています。
このプロファイルは、市場がバランス状態(買い手と売り手の力が拮抗している状態)にあるときに現れます。
🧠 このフェーズでは、機関投資家が静かにポジションを積み上げたり、分散したりします。
市場のボラティリティが低いため、目立たずに行動するには最適なタイミングです。
Dプロファイルの特徴:
価格が狭いレンジで横ばい
POC周辺に出来高が集中
上下のレンジ端にも小さな高出来高のクラスター(High Volume Cluster)が形成される
📌 Dプロファイルでのトレード戦略:
レンジの上下端でPrice Actionの確認があれば逆張り(上限でショート、下限でロング)
利確はPOCで。価格がバランスの中心に戻る傾向があるため
プロファイルが一方向にブレイクした場合、その方向への順張り戦略を検討(ブレイク確認後にエントリー)
📈 2. Pプロファイル – 買い手の優勢を示す
Pプロファイルは縦の「P」のような形をしており、積極的な買い手(aggressive buyers)の参入を示すパターンです。
⚠️ この形状が現れるとき、よく見られるのは:
大きな陽線と高い出来高の出現
その後、価格が横ばいになる、または一時的な天井を作る動き
Pプロファイルが形成されるケース:
上昇トレンドが明確に始まった段階
あるいは下降トレンドの最終局面で、買い手が参入してくる局面
📌 Pプロファイルでのトレード戦略:
POCは押し目(プルバック)時の重要なサポートゾーンとなる
プロファイル下部の「薄くて深い」出来高クラスターは、買い手が強く介入した価格帯 → 価格が戻ってくると強く反発しやすい
この反発を確認できればロングエントリーを検討
✅ まとめ
Volume Profileの形状を見分けることで、単なる数値ではなく市場に流れる資金の意図を読み取ることが可能になります。
Dプロファイル:機関投資家がポジションを蓄積中 – ブレイクの準備段階
Pプロファイル:積極的な買いが入っているサイン – 上昇トレンドの始まりの可能性
🎯 POC、出来高クラスター、Price Action、そして市場環境と組み合わせて分析することで、より精度が高く安全なトレード判断ができるようになります。
👉 次回は、Volume Profileの他の2つの形状――bプロファイルとスリムプロファイル(Thin Profile)について詳しく解説しますので、
お楽しみに!
Is it OK?