損切のメンタルマネジメント〜毎トレード『必死』『必勝』でエントリーしてませんか?〜
天元メンタルマネジメント.06
今回はトレードスキルの中でも非常に重要な『損切』に関係するメンタルマネジメントです。
エントリーする際に利確目標と損切位置は決めてエントリーするも…
裁量判断が当初決めた決済を変えてしまう事があります。
この仕組みの代表的なもので『プロスペクト理論』は有名です。
エントリーする時のメンタル。
保有中のメンタル。
そして決済時のメンタル。
実は全て違うメンタルマネジメントが必要になります。
今回はその中でも脱養分には必須の損切メンタルマネジメントをお話ししていこうと思います。
⚫︎損切が難しい理由
◯損切すると証拠金が少なくなるという損得勘定
◯少し様子見てれば状況は良くなるかもしれないから損失確定に躊躇してしまう
◯サポレジやチャネル等をエントリー根拠としたライントレードではなく押し目買いや戻し売り等、ある程度ゾーンでとらえなければいけない場合の判断に迷ってしまう
◯ここを抜けたら切ると決めていたのにヒゲになった状況から続行してしまった
等々頭では損切しなければいけないと分かっていても『裁量判断』が邪魔をして損切のタイミングを逸してしまった場合にどこか覚悟を決めてしまう事が私はありました。
ここで重要なのが裁量判断で損切しないで助かってしまったケースがある場合です。
損切せずに済む事があった事でこの『救われた経験』も損切スキルの成長を邪魔をします。
メンタルマネジメントをどうすれば良いのか?
重要なのは『機械的に損切作業を淡々と遂行する事』です。
要は裁量判断ではどうしても損切する際に迷いが生じてしまうという事です。
そこで損切を機械的に淡々と遂行していくには人それぞれの性格にあった考え方もあるかと思いますが一つの考え方をお話しします。
ポイントはエントリー時です。
例えば
『サポレジ転換ラインを抜けないと仮定して売る』
という様に仮定して入る事です。
4時間足等の長期足でかなり目立つ上ヒゲ陰線に合わせてヒゲ高値から売るとします。
これも『ヒゲ先を抜けないと仮定して売る』
ヒゲ先高値から売る。
という漠然とした根拠ではなくヒゲ先高値を抜けなかったらダブルトップになると仮定して売ってみる。
と仮定してエントリーする事を強く意識します。
『根拠が崩れたら損切』という事をよくVCでも話しますが…
エントリーする時に自分なりの予測した値動きを仮定して入れたという意識がとても重要です。
その際にどれくらいの幅をノイズとして許容するかも予測の中に入れるとSLの位置もメンタルベースでセットできます。
あとは心構えです。
自分の値動きの予測(テクニカル分析)と実際の値動きがどれだけシンクロするかを検証するつもりで見てました。
え?
全然違う…
怖いからやめとこ!
が普通の感覚です。
損失額を抑える工夫はいくつかあります。
①チャートをみて今からエントリーするとしたら損切はどこ?
と損切位置を確認したら実際にエントリーはせずそこまで引きつけてみましょう。
損切近辺がベストなエントリーポイントになり得ます
②含み損中だとしても今ノーポジだと仮定します。
仮にショートをしてて担がれてしまい上に持ってかれてます。
損切ラインまであと少し。
という場面でノーポジだったらロングをそこから撃つのか?
ノーポジだったとして仮に撃つならどっちと判断した際にその答えがショートだったとしたら損切はせずエントリー当初に設定しているSLで切られるか①の発想でナンピンをするかポジションマネジメントに頭を使います。
上記の2点どちらも損切時にメンタルに来るのでしょうか?
エントリー時のメンタル。
ポジション保有中のメンタル。
この流れでメンタルやられる事は少ないです。
何故なら損失拡大を阻止した損切だったと思える損切だったからです。
裁量で入って値動きに右往左往させられストレスを感じながらメンタルを弱らせていき最終的に損切となると…
誰でもメンタルに来るのではないでしょうか。
真綿で首を絞められる様なじわじわと苦しめられる損切。
嫌です。
損失拡大防止の損切やポジション保有中のメンタルマネジメントをしながら検証的な見かたをしてると納得して損切となります。
『自分の値動きの予測、テクニカル分析が合ってなかった!なんかズレてる!』という感覚で損切をする。
とても重要なメンタルマネジメントです。
この含み損許容範囲は人それぞれの資金管理やロットで違います。
損切をどう考え向き合っていくか。
経費、コストという考え方が王道ですが人間そんな簡単に裁量判断で損失確定なんて難しいです。
せめて損切スキルの精度を高めるまでのメンタルはマネジメントしていきましょう。
よろしいですか?