DAY 19:相場の癖を把握する – 通貨ペア別特徴
FX
DAY 18まででエントリー・エグジットの戦略を学び、トレーダーとしての基礎的な手法をかなり固めてきました。
今日は、**「それぞれの通貨ペアや銘柄が持つ特有の性格」にスポットを当てます。
FXには多数の通貨ペアがあり、同じ手法でも相性が良かったり悪かったりする場合があります。
今回は代表的な通貨ペアの特徴や、注目しておきたいポイントを取り上げ、“相場の癖”**を把握する大切さを解説していきます。
1. 通貨ペアの特徴を学ぶメリット
リスクとボラティリティの管理
- 通貨ペアによって1日の平均変動幅(ボラティリティ)が大きく違う。
- ボラティリティが大きい通貨ペアは短期間で大きく利を伸ばせる反面、急変動によるリスクも高い。
経済指標やイベントの影響度合い
- 米ドル絡みの通貨ペアは、米国指標やFOMCに敏感。
- 英ポンドは英国の政治や指標に反応しやすい…など、通貨のバックグラウンドを理解すると指標対策がしやすい。
トレンドの出やすさ / 出にくさ
- 一部の通貨ペアはレンジ傾向になりやすかったり、突発的に大きく動きやすいなどの癖がある。
- 自分のトレードスタイル(トレンドフォロー、逆張り中心など)に合った通貨ペアを選ぶだけで勝率が変わる可能性大。
2. 主要通貨ペアの特徴
(1) USD/JPY(ドル円)
- ボラティリティ:比較的落ち着いている(最近は多少荒めになることも)。
- 影響要因:米国指標(雇用統計、FOMC)+日本の金融政策。
- 特徴:
- 「世界の基軸通貨であるドル」と「低金利通貨の円」の組み合わせ。
- 指標や金利政策でトレンドが発生しやすいが、通常は欧州通貨ペアほど激しくは動かない。
(2) EUR/USD(ユーロドル)
- ボラティリティ:比較的高め。流動性はFXの中で最も大きい。
- 影響要因:米国指標+欧州(ECB)の政策、ドイツ経済指標など。
- 特徴:
- 世界でもっとも取引量が多いペア。
- テクニカルが比較的効きやすく、トレンドが素直に出やすいと言われる(※時期や相場状況による)。
(3) GBP/JPY(ポンド円)
- ボラティリティ:非常に高い(1日で数円動くことも珍しくない)。
- 影響要因:英国の指標(GDP、雇用統計など)、ブレグジット関連ニュース、リスクオフの円買い。
- 特徴:
- 値幅が大きく稼ぎやすい反面、スリッページや暴騰暴落に巻き込まれやすい。
- 上級者向けとも言われ、損切り管理が甘いと大きく負けるリスクあり。
(4) GBP/USD(ケーブル)
- ボラティリティ:かなり大きいほう。ポンド特有の乱高下がある。
- 影響要因:英国指標、米国指標の両方。
- 特徴:
- “ケーブル”と呼ばれる歴史的な取引ペア。
- EUR/USDよりも動きが荒い傾向があり、ポンド円ほどではないが変動は大きい。
(5) EUR/JPY(ユーロ円)
- ボラティリティ:中~高程度。
- 影響要因:ユーロ圏指標(特にドイツ関連)、ECB政策+円のリスクオフ要因。
- 特徴:
- クロス円特有の“円買い”や“円売り”が突然入ることあり。
- ドル円やユーロドルに左右されやすい面もあるため、相関関係をチェックすると良い。
(6) AUD/JPY(豪ドル円)やNZD/JPY(NZドル円)
- ボラティリティ:比較的大きめ(商品通貨×円の組み合わせ)。
- 影響要因:オーストラリアやNZの経済指標、リスクオン/リスクオフの流れ、資源価格。
- 特徴:
- 通常はスワップ(金利差)狙いの中長期トレーダーにも人気。
- ただし、株式市場が急落したりリスク回避ムードになると急激に円高に振れることがある。
(7) AUD/USD(豪ドル米ドル)などの“商品通貨”ペア
- ボラティリティ:中程度(時期による)。
- 影響要因:資源価格(鉄鉱石、原油、農産物など)、豪・NZ・加の金利政策、米国指標。
- 特徴:
- 資源国通貨は世界経済の景気にも影響を受けやすい。
- トレンドが出たら走り続ける傾向もあるが、不意のニュースで大きく振られるリスクにも注意。
3. ボラティリティと取引スタイル
ハイボラティリティ通貨(例:ポンド円、ポンドドル)
- 短期トレード、スキャルピングで値幅を狙いやすい。
- 損切りをしっかり設定しないと、一瞬で想定外のマイナスを抱える危険も大。
ミドルボラティリティ通貨(例:ユーロドル、ドル円、豪ドル米ドル)
- デイトレやスイングトレードしやすい。テクニカルが機能しやすいとされる。
- 適度な安定感と適度な値動きがあるため、多くのトレーダーから好まれる。
ローボラティリティ通貨(例:EUR/CHFなど)
- 値動きが小さいので大きく稼ぎにくい一方、リスクは抑えられる。
- スイングで小幅の利ザヤをコツコツ取りたい人や、急変を嫌う人向け。
4. 通貨同士の相関関係
正の相関
- たとえばEUR/USDとGBP/USDは、同じく“ドルストレート”で動きが似る場合が多い。
- 同時にポジションを持つと、リスクが偏る(両方ドル売りやドル買いになる)。
負の相関
- USD/JPYと金価格のように、米ドルが強くなると金が弱くなるケースが多い、など。
- 必ずしも永久的に逆相関が機能するわけではないが、一定の傾向は存在。
分散効果を狙う
- 相関性の低い通貨ペアや商品を組み合わせることで、リスク分散ができる可能性。
- ただし、金融危機など大きなリスクオフ局面になると、すべての相場が急落することもある。
5. 自分に合った通貨ペアを選ぶコツ
取引時間帯との相性
- 日本在住なら、欧州~NY市場が活発になる時間帯(夕方~深夜)に取引しやすい。
- 仕事の都合で朝しか見れない場合、朝方動きやすいオセアニア通貨(AUD, NZD)など検討。
リスク許容度
- ハイボラで大きく稼ぎたいならポンド円などを積極的に。
- リスクは抑えたいならドル円やユーロドルなどを中心に考える。
テクニカルの効きやすさ
- 個人的に過去検証してみて、移動平均線やMACD、フィボナッチなどがスムーズに機能する通貨ペアが見つかれば、そのペアを優先するのが吉。
- 個人的に過去検証してみて、移動平均線やMACD、フィボナッチなどがスムーズに機能する通貨ペアが見つかれば、そのペアを優先するのが吉。
興味・情報収集しやすさ
- 米国や欧州のニュースは比較的入手しやすいが、マイナー通貨だと情報が限られる。
- 自分がニュースや指標を追いやすい国の通貨を選ぶと、ファンダメンタルズとの合わせ技がやりやすい。
6. まとめ & 次回予告
まとめ
- 通貨ペアにはそれぞれボラティリティや指標感応度、トレンドの出やすさといった“癖”がある。
- ハイボラ通貨は短期トレードで大きく稼ぎやすい反面、リスクも高い。ドル円やユーロドルは比較的安定して動くため初心者にも人気。
- 相関関係を知ると、同時に多通貨ペアを持って大失敗…を防げる可能性がある。
- 自分の取引時間帯やリスク許容度、テクニカルとの相性などを考慮して、メインで扱う通貨ペアを絞るのがおすすめ。
次回(DAY 20)のテーマ:複数ポジションの管理 – ポートフォリオ思考
- 通貨ペアの特徴を把握したら、複数のポジションを同時保有する際のリスク管理や組み合わせ方も学ぶとさらにトレードの幅が広がります。
- 「同じ通貨を抱えすぎない」「相関関係を利用する」など、ポートフォリオ思考で安全度や安定性を高めるテクニックを明日お伝えしていきます。
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