「ドルの王様の地位」は揺るがない[森晃]
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森晃さんプロフィール
エコノミスト。シンクタンク(アメリカ合衆国)に所属。専門分野は、為替政策、金融政策、マクロ経済政策、金融規制。市場関係者、金融当局者、政策当局者と交流し、多方面から為替の動向について分析を行っている。
※この記事は、FX攻略.com2021年5月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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スイスのジュネーブにあるパレ・デ・ナシオンの国連会議場には、スペインの芸術家ホセ・マリア・セルトの壁画がある。戦争が終わり、群衆が喜んで銃を投げ捨て母と子の「希望」が平和という大砲にまたがって立っている構図や、病気の惨状から人類を解放する医師、鎖を粉砕する奴隷などが描かれている。天井には、大陸の寓話(ぐうわ)である5人の巨人が、握りしめられた手で世界中の人々を引き寄せている(画像①)。「戦争」「憎しみ」「残虐行為」「復讐」「搾取」「不正」など人間を隔てるものは決して許されるものではない。特に世界は今、新型コロナウイルスによって多くの命が失われている。パンデミックを解決するには、「対立」ではなく「協力」が必要である。だからこそ、「グローバリゼーション」の考えを共有することは非常に大切である。
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