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新NISAって何?0からわかる超入門ガイド 投資ナビ+
新NISAって何?0からわかる超入門ガイド
初心者にも優しいお姉さん投資家
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新NISAという制度は、投資に詳しい人のためのものではありません。むしろ、これまで投資と縁がなかった人のために設計された制度です。そして今、この制度のことを「なんとなく難しそう」のまま放置しておくことが、静かに損をし続ける原因になっているケースが増えています。 この記事では、新NISAとは何か、なぜ今始めるべきなのか、どうやって始めればいいのかを、投資の知識がゼロの状態から理解できるように書いています。専門用語は最小限にして、できる限り自分の言葉で書きました。難しい話が出てきたと感じたら、一度戻って読み直してみてください。きっと最後まで読めるはずです。 まず、投資に対してよくある誤解から整理させてください。多くの人が投資と聞いて思い浮かべるのは、株価チャートを見ながら売り買いを繰り返す、ギャンブルに近いイメージではないでしょうか。テレビで見るような、画面いっぱいに数字が並んで、プロのトレーダーが一瞬で判断を下すあの光景です。 でも、新NISAを使った投資はそれとはまったく違います。毎日相場を眺める必要はありません。売り買いのタイミングを読む必要もありません。設定したら、あとはほぼ放置でいい。それが新NISAを使った積立投資のスタイルです。 では、新NISAとは具体的に何なのかを説明します。 一言で言えば、投資で得た利益に税金がかからない仕組みのことです。 普通に株や投資信託を買って利益が出ると、その利益に対しておよそ20.315%の税金がかかります。10万円の利益が出たら、手元に残るのは約8万円です。残りの約2万円は税金として引かれていきます。これが通常の課税口座での投資です。 ところが新NISAという口座を使うと、この税金がゼロになります。10万円の利益が出たら、10万円がそのまま手元に残ります。 たかが20%と思うかもしれませんが、長期で運用するほどにこの差は大きくなります。例えば毎月3万円を20年間積み立てて、仮に年利5%で運用できたとします。20年後の資産は元本720万円に対して約1230万円ほどになります。増えた分の約510万円に通常課税がかかれば、税金は約100万円以上になります。新NISAを使えば、この100万円がそのまま自分の手元に残ります。同じ金額を、同じ期間、同じ方法で積み立てたのに、制度を使うかどうかだけで100万円以上の差が生まれるわけです。 新NISAが2024年から大きく改定されたことで、この制度はさらに使いやすくなりました。改定前の旧NISAと何が変わったのかを簡単に整理しておきます。 旧NISAには「つみたてNISA」と「一般NISA」という2種類があり、どちらか一方しか使えない仕組みになっていました。また、非課税で持てる期間も決まっていて、つみたてNISAは20年、一般NISAは5年という制限がありました。 新NISAはこれが大きく変わりました。まず、積立と一括投資の両方を同時に使える「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が用意され、年間で合計最大360万円まで投資できるようになりました。そして非課税の期間は無期限になりました。5年や20年で売る必要がなく、一度買ったものを何十年でも非課税のまま保有し続けることができます。 さらに生涯の投資枠の上限は1800万円に設定されています。これはかなり大きな金額です。毎月5万円を積み立てても30年かかる計算ですから、一般的な会社員が生涯をかけて使いきれるかどうかというレベルです。多くの人にとって、この枠を使い切ることよりも、まず始めることのほうがはるかに重要です。 では、投資って本当に安全なのかという疑問に答えます。これが多くの人にとって最も気になる部分だと思います。 結論から言うと、「どんな投資をするか」と「どのくらいの期間続けるか」によって、リスクは大きく変わります。短期間で大きく増やそうとすれば、それだけリスクも高くなります。一方で、長期間かけてコツコツと積み立てるスタイルは、歴史的に見てリスクが低く、安定したリターンが期待できる方法として知られています。 新NISAでよく選ばれる投資先として、全世界の株式に分散投資できるインデックスファンドがあります。「eMAXIS Slim全世界株式」という商品名で知られるオルカンや、米国の代表的な500社に投資するS&P500連動型のファンドが特に人気です。 インデックスファンドとは何かを簡単に説明します。例えばS&P500というのは、アップル、マイクロソフト、アマゾン、グーグル、エヌビディアなど米国を代表する500社の株価を平均したものです。このインデックス(指数)に連動するファンドを買うということは、これら500社すべてに少しずつ分散投資しているのと同じことになります。 一社だけに投資していれば、その会社が倒産した瞬間に全額失います。でも500社に分散していれば、一社が倒れてもダメージは全体の0.2%以下です。分散することで、リスクを大幅に下げることができます。 S&P500は1928年の算出開始以来、年平均で約10%のリターンを出し続けてきました。リーマンショックもコロナショックも、その都度大きく下落しましたが、長期で見れば右肩上がりの傾向が続いています。もちろん過去の実績が未来を保証するわけではありませんが、これだけ長い期間にわたって積み上がってきたデータは、投資を考えるうえで重要な根拠になります。 ここで一つ、大事なことをお伝えします。投資のリスクを語るとき、多くの人は「お金が減る可能性」だけを考えます。でも実は、投資しないことにもリスクがあります。 それはインフレリスクです。インフレとは、物の値段が上がることです。物の値段が上がるということは、同じ金額で買えるものが減るということでもあります。100万円で買えたものが、10年後には120万円出さないと買えなくなる。これがインフレの本質です。 2023年から2024年にかけて、日本でも食料品や光熱費、外食費などが軒並み値上がりしました。スーパーで同じものを買っているのに、なんとなく毎月の出費が増えている感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。これがインフレの影響です。 銀行の普通預金に預けていても、金利はほぼゼロに近い状態が続いています。つまり、銀行にお金を預けておくと、名目上の金額は減りませんが、物価が上がる分だけ実質的な価値は少しずつ下がっていきます。 「安全のために銀行に預けている」という行動が、実は緩やかに資産の価値を目減りさせているわけです。これを知ったうえで選択するのと、知らないまま過ごすのとでは、意味がまったく違います。 では、実際にどうやって始めればいいのかを説明します。 最初に必要なことは、証券会社に口座を開設することです。銀行口座とは別に、投資用の口座を作る必要があります。おすすめはSBI証券か楽天証券の二択です。どちらもネット証券と呼ばれる種類で、店舗に足を運ばずにスマートフォンだけで手続きができます。手数料も非常に安く、インデックスファンドの購入には手数料がかからないものが多くあります。 口座開設に必要なものはマイナンバーカード、もしくは通知カードと本人確認書類の組み合わせです。申し込みから口座開設まで、最短で数日から1週間ほどかかります。 口座が開設できたら、新NISA口座の設定をします。通常の証券口座とは別に、新NISA専用の口座を申し込む必要があります。これはネット上で手続きが完結します。 次に、積立する投資信託を選びます。初めての方には、先ほど紹介したオルカン(eMAXIS Slim全世界株式)かS&P500連動型のインデックスファンドがよく勧められます。理由はシンプルで、手数料が安く、分散効果が高く、長期保有に向いているからです。商品選びに迷ったら、この二択を軸に考えれば十分です。 最後に、毎月の積立金額を設定します。金額は無理のない範囲で構いません。月1万円でも月3万円でも、自分が「これなら続けられる」と感じる金額から始めることが大切です。あとは毎月自動で購入されるので、基本的には放置でOKです。 よく聞かれる質問として「いくらから始めればいいですか?」というものがあります。答えはシンプルで、今の生活に支障が出ない範囲で構いません。投資のために生活を切り詰める必要はありません。毎月の食費や家賃を削ってまで投資する必要はないし、そうすべきでもありません。余裕のある金額を少しずつ積み立てるというスタイルが、長続きする秘訣です。 もう一つよく聞かれるのが「タイミングはいつがいいですか?」という質問です。相場が高いときに始めたら損をしないか、という心配です。 ですがこの心配は、長期の積立投資においてはあまり意味を持ちません。相場が高いときに買えば1口あたりの値段が高いですが、下がったときには安くたくさん買えます。毎月一定金額ずつ買い続けることで、高いときも安いときも平均的に購入できます。これをドルコスト平均法と言います。 相場が下がったときこそ、多く買えるチャンスです。長期で積み立てる場合、途中の暴落は「安く買える機会」として捉えることができます。2020年のコロナショックのときに積立を続けた人は、その後の回復で大きなリターンを得ました。暴落のたびに積立を止めてしまった人は、その恩恵を受けられませんでした。 投資を始める前に知っておいてほしいことが、もう一つあります。新NISAは魔法ではありません。始めたその月から劇的に資産が増えるわけではありませんし、必ず増えることを保証するものでもありません。投資には常に元本割れのリスクがあります。 ただし、長期で分散投資を続けることで、そのリスクを時間の力で低減できるという考え方は、多くの経済学者や投資家が支持しています。「長期・分散・低コスト」という三つの原則を守ることが、投資で失敗しないための基本中の基本です。 新NISAはこの三つの原則に沿った投資をするための環境を、国が整えてくれた制度です。使わない手はありません。 よく「もう少し勉強してから始めよう」という声を聞きます。ですが投資において、始める前に完全に理解しようとすることは、かえって遠回りになります。なぜなら、投資の感覚は実際に始めてみることで初めてわかるものだからです。暴落したときに自分がどう感じるか、含み益が出たときにどう動きたくなるか。それは知識としては学べても、体験しなければ本当の意味ではわかりません。 小さく始めながら学ぶことが、投資においては最も効率的な学び方です。まず口座を作り、少額から積立を始め、実際に動く数字を眺めながら理解を深めていく。この順番が、結局は最短距離です。 「自分には関係ない」「まだ早い」そう感じているとしたら、一つだけ聞かせてください。10年後のあなたは、今の選択をどう振り返るでしょうか。 投資で最も多い後悔は「始めるのが早すぎた」ではなく、「始めるのが遅すぎた」です。1年早く始めれば1年分の複利の恩恵を受けられます。その差は、時間が経つほど大きくなります。 新NISAは、特別な人のための制度ではありません。老後の資産づくりをしたい人にも、子どもの教育費を準備したい人にも、将来の選択肢を増やしたい人にも、等しく開かれた制度です。 始めるのは今日でも来週でも構いません。ただ、一日でも早く動き始めた人が、一日分だけ時間の恩恵を受けられます。 まず証券口座を開いてみてください。それだけで十分な第一歩です。難しく考える必要はありません。知らなかったことを少しずつ知っていけばいい。それだけで、あなたの資産に対する向き合い方は少しずつ変わり始めます。
連載内容
新NISAという制度は、投資に詳しい人のためのものではありません。むしろ、これまで投資と縁がなかった人のために設計された制度です。そして今、この制度のことを「なんとなく難しそう」のまま放置しておくことが、静かに損をし続ける原因になっているケースが増えています。 この記事では、新NISAとは何か、なぜ今始めるべきなのか、どうやって始めればいいのかを、投資の知識がゼロの状態から理解できるように書いています。専門用語は最小限にして、できる限り自分の言葉で書きました。難しい話が出てきたと感じたら、一度戻って読み直してみてください。きっと最後まで読めるはずです。 まず、投資に対してよくある誤解から整理させてください。多くの人が投資と聞いて思い浮かべるのは、株価チャートを見ながら売り買いを繰り返す、ギャンブルに近いイメージではないでしょうか。テレビで見るような、画面いっぱいに数字が並んで、プロのトレーダーが一瞬で判断を下すあの光景です。 でも、新NISAを使った投資はそれとはまったく違います。毎日相場を眺める必要はありません。売り買いのタイミングを読む必要もありません。設定したら、あとはほぼ放置でいい。それが新NISAを使った積立投資のスタイルです。 では、新NISAとは具体的に何なのかを説明します。 一言で言えば、投資で得た利益に税金がかからない仕組みのことです。 普通に株や投資信託を買って利益が出ると、その利益に対しておよそ20.315%の税金がかかります。10万円の利益が出たら、手元に残るのは約8万円です。残りの約2万円は税金として引かれていきます。これが通常の課税口座での投資です。 ところが新NISAという口座を使うと、この税金がゼロになります。10万円の利益が出たら、10万円がそのまま手元に残ります。 たかが20%と思うかもしれませんが、長期で運用するほどにこの差は大きくなります。例えば毎月3万円を20年間積み立てて、仮に年利5%で運用できたとします。20年後の資産は元本720万円に対して約1230万円ほどになります。増えた分の約510万円に通常課税がかかれば、税金は約100万円以上になります。新NISAを使えば、この100万円がそのまま自分の手元に残ります。同じ金額を、同じ期間、同じ方法で積み立てたのに、制度を使うかどうかだけで100万円以上の差が生まれるわけです。 新NISAが2024年から大きく改定されたことで、この制度はさらに使いやすくなりました。改定前の旧NISAと何が変わったのかを簡単に整理しておきます。 旧NISAには「つみたてNISA」と「一般NISA」という2種類があり、どちらか一方しか使えない仕組みになっていました。また、非課税で持てる期間も決まっていて、つみたてNISAは20年、一般NISAは5年という制限がありました。 新NISAはこれが大きく変わりました。まず、積立と一括投資の両方を同時に使える「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が用意され、年間で合計最大360万円まで投資できるようになりました。そして非課税の期間は無期限になりました。5年や20年で売る必要がなく、一度買ったものを何十年でも非課税のまま保有し続けることができます。 さらに生涯の投資枠の上限は1800万円に設定されています。これはかなり大きな金額です。毎月5万円を積み立てても30年かかる計算ですから、一般的な会社員が生涯をかけて使いきれるかどうかというレベルです。多くの人にとって、この枠を使い切ることよりも、まず始めることのほうがはるかに重要です。 では、投資って本当に安全なのかという疑問に答えます。これが多くの人にとって最も気になる部分だと思います。 結論から言うと、「どんな投資をするか」と「どのくらいの期間続けるか」によって、リスクは大きく変わります。短期間で大きく増やそうとすれば、それだけリスクも高くなります。一方で、長期間かけてコツコツと積み立てるスタイルは、歴史的に見てリスクが低く、安定したリターンが期待できる方法として知られています。 新NISAでよく選ばれる投資先として、全世界の株式に分散投資できるインデックスファンドがあります。「eMAXIS Slim全世界株式」という商品名で知られるオルカンや、米国の代表的な500社に投資するS&P500連動型のファンドが特に人気です。 インデックスファンドとは何かを簡単に説明します。例えばS&P500というのは、アップル、マイクロソフト、アマゾン、グーグル、エヌビディアなど米国を代表する500社の株価を平均したものです。このインデックス(指数)に連動するファンドを買うということは、これら500社すべてに少しずつ分散投資しているのと同じことになります。 一社だけに投資していれば、その会社が倒産した瞬間に全額失います。でも500社に分散していれば、一社が倒れてもダメージは全体の0.2%以下です。分散することで、リスクを大幅に下げることができます。 S&P500は1928年の算出開始以来、年平均で約10%のリターンを出し続けてきました。リーマンショックもコロナショックも、その都度大きく下落しましたが、長期で見れば右肩上がりの傾向が続いています。もちろん過去の実績が未来を保証するわけではありませんが、これだけ長い期間にわたって積み上がってきたデータは、投資を考えるうえで重要な根拠になります。 ここで一つ、大事なことをお伝えします。投資のリスクを語るとき、多くの人は「お金が減る可能性」だけを考えます。でも実は、投資しないことにもリスクがあります。 それはインフレリスクです。インフレとは、物の値段が上がることです。物の値段が上がるということは、同じ金額で買えるものが減るということでもあります。100万円で買えたものが、10年後には120万円出さないと買えなくなる。これがインフレの本質です。 2023年から2024年にかけて、日本でも食料品や光熱費、外食費などが軒並み値上がりしました。スーパーで同じものを買っているのに、なんとなく毎月の出費が増えている感覚を持っている方も多いのではないでしょうか。これがインフレの影響です。 銀行の普通預金に預けていても、金利はほぼゼロに近い状態が続いています。つまり、銀行にお金を預けておくと、名目上の金額は減りませんが、物価が上がる分だけ実質的な価値は少しずつ下がっていきます。 「安全のために銀行に預けている」という行動が、実は緩やかに資産の価値を目減りさせているわけです。これを知ったうえで選択するのと、知らないまま過ごすのとでは、意味がまったく違います。 では、実際にどうやって始めればいいのかを説明します。 最初に必要なことは、証券会社に口座を開設することです。銀行口座とは別に、投資用の口座を作る必要があります。おすすめはSBI証券か楽天証券の二択です。どちらもネット証券と呼ばれる種類で、店舗に足を運ばずにスマートフォンだけで手続きができます。手数料も非常に安く、インデックスファンドの購入には手数料がかからないものが多くあります。 口座開設に必要なものはマイナンバーカード、もしくは通知カードと本人確認書類の組み合わせです。申し込みから口座開設まで、最短で数日から1週間ほどかかります。 口座が開設できたら、新NISA口座の設定をします。通常の証券口座とは別に、新NISA専用の口座を申し込む必要があります。これはネット上で手続きが完結します。 次に、積立する投資信託を選びます。初めての方には、先ほど紹介したオルカン(eMAXIS Slim全世界株式)かS&P500連動型のインデックスファンドがよく勧められます。理由はシンプルで、手数料が安く、分散効果が高く、長期保有に向いているからです。商品選びに迷ったら、この二択を軸に考えれば十分です。 最後に、毎月の積立金額を設定します。金額は無理のない範囲で構いません。月1万円でも月3万円でも、自分が「これなら続けられる」と感じる金額から始めることが大切です。あとは毎月自動で購入されるので、基本的には放置でOKです。 よく聞かれる質問として「いくらから始めればいいですか?」というものがあります。答えはシンプルで、今の生活に支障が出ない範囲で構いません。投資のために生活を切り詰める必要はありません。毎月の食費や家賃を削ってまで投資する必要はないし、そうすべきでもありません。余裕のある金額を少しずつ積み立てるというスタイルが、長続きする秘訣です。 もう一つよく聞かれるのが「タイミングはいつがいいですか?」という質問です。相場が高いときに始めたら損をしないか、という心配です。 ですがこの心配は、長期の積立投資においてはあまり意味を持ちません。相場が高いときに買えば1口あたりの値段が高いですが、下がったときには安くたくさん買えます。毎月一定金額ずつ買い続けることで、高いときも安いときも平均的に購入できます。これをドルコスト平均法と言います。 相場が下がったときこそ、多く買えるチャンスです。長期で積み立てる場合、途中の暴落は「安く買える機会」として捉えることができます。2020年のコロナショックのときに積立を続けた人は、その後の回復で大きなリターンを得ました。暴落のたびに積立を止めてしまった人は、その恩恵を受けられませんでした。 投資を始める前に知っておいてほしいことが、もう一つあります。新NISAは魔法ではありません。始めたその月から劇的に資産が増えるわけではありませんし、必ず増えることを保証するものでもありません。投資には常に元本割れのリスクがあります。 ただし、長期で分散投資を続けることで、そのリスクを時間の力で低減できるという考え方は、多くの経済学者や投資家が支持しています。「長期・分散・低コスト」という三つの原則を守ることが、投資で失敗しないための基本中の基本です。 新NISAはこの三つの原則に沿った投資をするための環境を、国が整えてくれた制度です。使わない手はありません。 よく「もう少し勉強してから始めよう」という声を聞きます。ですが投資において、始める前に完全に理解しようとすることは、かえって遠回りになります。なぜなら、投資の感覚は実際に始めてみることで初めてわかるものだからです。暴落したときに自分がどう感じるか、含み益が出たときにどう動きたくなるか。それは知識としては学べても、体験しなければ本当の意味ではわかりません。 小さく始めながら学ぶことが、投資においては最も効率的な学び方です。まず口座を作り、少額から積立を始め、実際に動く数字を眺めながら理解を深めていく。この順番が、結局は最短距離です。 「自分には関係ない」「まだ早い」そう感じているとしたら、一つだけ聞かせてください。10年後のあなたは、今の選択をどう振り返るでしょうか。 投資で最も多い後悔は「始めるのが早すぎた」ではなく、「始めるのが遅すぎた」です。1年早く始めれば1年分の複利の恩恵を受けられます。その差は、時間が経つほど大きくなります。 新NISAは、特別な人のための制度ではありません。老後の資産づくりをしたい人にも、子どもの教育費を準備したい人にも、将来の選択肢を増やしたい人にも、等しく開かれた制度です。 始めるのは今日でも来週でも構いません。ただ、一日でも早く動き始めた人が、一日分だけ時間の恩恵を受けられます。 まず証券口座を開いてみてください。それだけで十分な第一歩です。難しく考える必要はありません。知らなかったことを少しずつ知っていけばいい。それだけで、あなたの資産に対する向き合い方は少しずつ変わり始めます。
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