9割のトレーダーが知らない「手法」の正体9割のトレーダーが知らない「手法」の正体
~手法は必殺技じゃなく、ただの“手順”です~
◆「手法」という言葉の誤解
初心者トレーダーと話すと、よくこんなフレーズが飛び出します。
「自分に合った手法を探しています」
「必勝の手法ってないんですか?」
でも、ここに大きな誤解があります。
多くの人は“手法”を 鬼滅の刃の呼吸法 や ドラゴンボールの必殺技のようにイメージしています。
「これさえ使えば勝てる!」という魔法のようなものだと思っているんですね。
しかし実際の“手法”とはそんなカッコいいものではなく、もっと地味で現実的なもの。
言ってしまえばただの 「手順」 にすぎません。
◆手法とは「情報を集める手順」
トレーダーの目的は「トレードアイデアを立てること」です。
このトレードアイデアを立てるために必要な情報を、チャートや外部から集めてくる。
その 情報を集める一連の流れ こそが手法の正体です。
重要なのは、この情報が 必要かつ十分 であること。
- 情報が少なければ、ただの勘頼みになる。
- 情報が多すぎれば、判断が遅れてチャンスを逃す。
バランスが大事なんです。
◆ありがちな誤解:「インジケーター=手法」
多くのトレーダーがやりがちな勘違いがあります。
それは「インジケーターの組み合わせ=手法」だと思い込むこと。
たとえば…
「MACDがゴールデンクロスしたら買い」
「RSIが30を割ったら買い」
これらは単なる “タイミングの情報” にすぎません。
トレードの全体像から見ればほんの一部であり、それだけでは 必要十分な情報 とは言えないのです。
◆本当に必要な6つの情報
では、トレードアイデアを立てるのに必要十分な情報とは何でしょうか?
僕が考える答えは、この6つです。
- カレンダーの情報(時間の情報)
┗ 経済指標やイベントの予定を知ること。 - 環境認識の情報
┗ 今の相場が上昇トレンドか、レンジか、大局を把握する。 - 場所の情報
┗ サポートやレジスタンス、ラウンドナンバー、オプション価格など。 - 戦略と戦術の情報
┗ どの方向に狙うか(戦略)、どこで仕掛けるか(戦術)。 - 追い風の情報
┗ 他市場やニュースなど、自分のポジションに有利な材料があるか。 - タイミングの情報
┗ 実際にどこで入るか。
この6つが揃って、初めて「手法」と呼べる手順になります。
◆5分以内に情報を揃えられるか?
初心者と中級以上の差は、この情報収集スピードにも表れます。
6つの情報を 5分以内に集め、15分以内にトレードアイデアを立てられる。
これができるなら、胸を張って「中級以上」と名乗って良いでしょう。
逆に言えば、
「インジケーターをじっと見つめてエントリー条件を探すだけ」
という段階に留まっている人は、まだまだ初級トレーダー。
◆まとめ:手法とは「魔法」ではなく「地道な作業」
9割のトレーダーは「手法」という言葉に幻想を抱き続けています。
でもその正体はただの「情報収集の手順」。
- 手法は必殺技じゃない。
- 必要十分な6つの情報を集める作業のこと。
- 5分以内に情報を揃え、15分以内にアイデアを立案できるかが中級トレーダーの基準。
こう考えると、「手法探しの旅」に終止符を打てるのではないでしょうか。
Is it OK?