アメリカの今・今後の相場~分かりやすくまとめました
中間層が没落し、極端な二極化を作り出したグローバリズムから脱却し、古き良きアメリカ、本来のナショナリズムに回帰することが、トランプさんが選挙前から話していた公約、つまりアメリカファースト・MAGAです。
そのために行うのは
・減税政策
こちらはすでに大規模な減税法案が可決しました。トランプさんの選挙前からの公約です。
・関税政策
減税で減る国庫への歳入をまかなうための意味合いも大いにあると思われます。1920年代のアメリカは高い関税はありましたが、税金はありませんでした。グローバリズムにより「自由貿易」という一見綺麗に聞こえる言葉が象徴する「国際化」が進み、その結果アメリカは二極化の時代に突入しました。(世界中そうです)
・利下げ
現在アメリカの国債発行残高は36兆ドル超、これはGDPの120%に相当しています。MMTでは自国建て通貨で発行した債券で国が破綻することはない、と言われていますが、あくまでのGDPの成長が前提です。現在国債の利払いを、新しく発行する国債で支払っている状態、つまり借り換えを繰り返しているのが今のアメリカです。借り換えをするのであれば、金利は安くする必要があります。よって利下げはアメリカにとって絶Oに必Oです。これほど強い指標が発表されているにも関わらず、FOMCメンバーが今月末のFOMCでの利下げの必要性について言及したことを考えても、最近の指標の数値が信用できるものではない可能性が高いです。
まとめ
1.減税政策は行いたいが、その代わりになる歳入が必要
2.代わりになる歳入として関税政策を実施
3.関税政策はアメリカが輸出国として魅力のある国であることが大前提
もしアメリカが景気が悪いのであれば、各国からみた輸出先としての
アメリカの価値は下がり、関税交渉が難しくなっていた可能性がある。
4.利下げはしたいが、利下げをすることで景気後退しているとみられると
関税交渉がやりづらくなっていた可能性がある。
5.ギリギリまで米経済がまだ堅調であることを示す必要があり、結果的に
株価は上昇し続けており、関税政策、減税政策は、今のところ思惑通り
に推移しているが、関税発動後に一気に景気後退の兆しが出てくる
可能性が高い。
今後の相場について
ここ最近の米経済指標は、米国民の感覚とはかけ離れた強い数字が出ています。結論、最近の経済指標の数字は信用できる数字とは思えません。その理由は上述のように、関税が発動するまでは米経済が強くある必要があるからです。そして関税発動後、必ず行わなければいけない利下げのフェーズに入ることは間違いありません。
つまり米株はいつ大きな調整、または20%を超えるような暴落が起きてもおかしくない状況だと考えています。
また為替に関しては、日本の関税は15%と各国の中でも低い水準ですが、その見返りとしていくつかの条件が課せられています。その条件の一つに日本の利上げ※が入っている可能性も高く、8月以降、米株安・ドル安のシナリオは十分考えられると思っています。
※初心者の方向け解説
米は貿易赤字を減らしたい=ドル安が理想
各国との金利差が縮まればドル安に誘導することが可能です。
米が力を失いかけているとはいえまだまだドルが基軸通貨であることは間違いありません。その強みは、ドルを高くも安くも誘導することができる点にあります。米は過去にも、1985年プラザ合意など、貿易赤字縮小のため、必要に応じてドル安誘導してきた経緯があります。
以上最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
Is it OK?