[アミダ式:ボリュームプロファイルで市場を制す]レッスン25: セットアップの総括 – 出来高プロファイルで包括的な取引システムを構築する
「単なるツールではなく、出来高プロファイルは一つのシステムです。それぞれのピースを組み合わせて、完全な絵を描きましょう。」
1. 4つの戦略の再確認:システムの構成要素
これまでのレッスンで、私たちはボリュームプロファイルに基づく4つの主要な取引戦略を学びました。これらは、包括的な取引システムを構築するための重要な「構成要素」です。
レッスン21:出来高集中セットアップ(Volume Accumulation Setup) 横ばいのレンジ相場で、価格のブレイクアウト後に大口投資家が作り出した出来高の集中エリア(POC/AOC)に指値注文でエントリーします。
レッスン22:トレンドセットアップ(Trend Setup) 明確なトレンド相場で、価格の押し目やリトレースで形成される出来高の集中エリア(AOC)に指値注文でエントリーします。
レッスン23:反発セットアップ(Rejection Setup) 重要な価格帯で、出来高の急増を伴う強い拒否のプライスアクション(ピンバーや包み足など)を確認し、成行注文で迅速にエントリーします。
レッスン24:出来高ギャップセットアップ(Volume Gap Setup) 出来高の少ない空白エリア(Volume Gap)を利用します。価格がギャップを埋め戻す際に、そのエリアに指値注文を置く戦略です。このセットアップは、反発セットアップと組み合わせることで、さらに強力なシグナルとなります。
2. 包括的な取引システムの構築プロセス
これらの戦略を単独で使うのではなく、組み合わせて一つのシステムとして機能させるためのプロセスを以下に示します。
市場全体の状況を分析する まず、現在の市場がレンジ相場なのか、それとも明確なトレンド相場なのかを特定します。
適切な戦略を選択する ステップ1の分析に基づき、どの基本戦略を使用するかを決めます。
市場がレンジ相場なら、出来高集中セットアップを探します。
市場がトレンド相場なら、トレンドセットアップを探します。
より強力なエントリーシグナルを探す 選択した基本戦略に加えて、以下のシグナルが複合的に現れていないかを確認します。
反発セットアップ: 出来高集中エリア(AOC/POC)や出来高ギャップで、出来高を伴う強い拒否のローソク足(ピンバーなど)が出現していないか確認します。これは取引の信頼性を飛躍的に高めます。
出来高ギャップ: エントリーを検討している価格帯に出来高ギャップが存在するか確認します。出来高ギャップは価格が素早く動くエリアであるため、利益を伸ばしやすい可能性があります。
取引の実行とリスク管理 シグナルが確認できたら、各戦略で学んだルールに従ってエントリーとリスク管理を実行します。
エントリーポイント: 指値注文(Buy Limit/Sell Limit)または成行注文(反発セットアップの場合)でエントリーします。
損切り (Stop Loss): 取引の根拠となるエリア(直近の安値/高値、出来高集中エリアの外側、拒否ローソク足のヒゲの外側など)の外に設定します。
利益確定 (Take Profit): 次の主要な出来高集中エリア(POC/AOC)を目標とするか、1:1.5から1:2のリスクリワード比率を設定します。
3. なぜ戦略を組み合わせる必要があるのか?
取引機会の多様化: 4つの戦略を使い分けることで、市場のあらゆる状況に対応でき、取引機会を増やすことができます。
勝率の向上: シグナルを複数重ねることで(例:トレンド相場のAOCで反発セットアップが出現する)、単一のシグナルよりもはるかに高い勝率を実現できます。
市場理解の深化: 各戦略の相互作用を理解することで、単なるツール利用から一歩進んで、市場に流れる資金の動きをより深く読み解くことができるようになります。
✅ 結論
出来高プロファイルは、単一の戦略ではなく、市場を分析するための強力なフレームワークです。個々の戦略(出来高集中、トレンドセットアップ、反発セットアップ、出来高ギャップ・セットアップ)を習得することが最初のステップです。次の最も重要なステップは、これらの戦略を組み合わせて一貫した取引システムを構築し、スマートで効果的な取引判断を下すことです。
これらの知識を実際のチャートで実践し、あなたの取引を次のレベルへと引き上げましょう!
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