【第5話】天空の狭間

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突破口を掴んでから、僕のトレードは大きく変わり始めた。

感情を排除する仕組み。

事前にゾーンを決める流れ。

短時間足のスキャルピング。

全てが少しずつ噛み合い、以前のように悩みながら取引することが減っていった。

だが、まだ最後の仕上げが残っていた。

もっと再現性が高く、誰でも迷わず淡々と続けられる仕組み。

その答えが、ついに形となった。

── 天空の狭間

この手法は、シンプルだがとても奥深い構造を持っている。

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まず、ブレイクの瞬間だけを狙う。

相場は常に上下に揺れている。

けれど、そのほとんどは迷いやノイズの連続だ。

あれこれ先を読むよりも、「実際に動き出した瞬間にだけ反応する」ほうがはるかに安定することに気づいた。

使うのはボリンジャーバンド。ただし、通常とは少し違う設定だ。

未来側にラインをシフトして描く「シフト10」。

これにより、価格が抜けたかどうかが一目でわかるようになる。

ダマシが減り、迷いが消える。

迷わず入る → 迷わず切る。

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そしてもう一つの柱が、成長型のゾーン戦略だ。

エントリー前に「今日はどのゾーンで狙うか」を決める。

この準備がすべての土台となる。

• 浮遊ゾーンは、最も安全で型を覚えるためのステージ。

• 空中ゾーンは、利益を少し伸ばしながら、リスク管理も兼ね備えた標準ステージ。

• 天空ゾーンは、相場が大きく伸びたときだけ最大利を追い続ける上級ステージ。

ゾーンを決めたあとは、もう何も悩まない。

どこまで伸ばすのかも、いつ決済するのかも、すべてルールで決まっている。

途中の迷いがゼロになる。

これが、僕がずっと苦しんできた「欲と恐怖の罠」を抜け出す最大の鍵だった。

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もちろん、すべてがうまくいくわけではない。

損切りも当然ある。

だが、損切りもまた仕組みの中に含まれている。

負けるときは潔く受け入れ、次のチャンスに備える。

感情が揺れない。

資金管理も、心理の安定も、すべてこの型の中に組み込まれている。

以前のように、

「今切るべきか？」

「もう少し待てば戻るのでは？」

と迷うことは、ほとんどなくなった。

負けたときも、心は穏やかだった。

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取引を終えた後、ふと感じることがある。

「ようやく、相場と正しく向き合えている」

派手に大勝ちするわけではない。

だが、日々淡々と積み重ねていくこのリズムこそが、最も安定して長く続けられる道だと感じている。

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今では、チャートを見るたびに思う。

この価格の動きは、まるで空を漂う雲のようだ。

時に浮かび、時に上昇し、時に流れ込む。

そしてその狭間を静かに見つめ、突破の瞬間を待つ自分がいる。

これが──天空の狭間。

迷いを捨て、感情に流されず、型を信じて積み重ねる。

その先に、ようやく安定したトレードが姿を見せてくれた。

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かつての自分のように悩み続けている人がいるなら、

この仕組みがきっと助けになるはずだ。

トレードはセンスではなく、仕組みで迷わなくすること。

そう思えるようになった今、ようやく本当のスタートラインに立てた気がしている。

第0話 https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/93101?via=authors_detail

第1話 https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/93103?via=authors_detail

第2話 https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/93108?via=authors_detail

第3話 https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/93105?via=authors_detail

第4話 https://www.gogojungle.co.jp/finance/navi/articles/93109?via=authors_detail

天空の狭間 https://www.gogojungle.co.jp/tools/ebooks/64393?via=toppage_recentViewed

【後書き】

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

相場の世界では「感情をコントロールすることが大事」とよく言われます。

けれど実際にトレードをしてみると、その難しさに悩む方は少なくありません。

僕自身も、何度も迷い、失敗を繰り返してきました。

この「天空の狭間」という手法は、そんな経験の中から生まれたものです。

どうすれば迷わず淡々とトレードを続けられるのか？

その答えとして作り上げた仕組みでもあります。

今回の記事では、考え方や成り立ちをご紹介しましたが、実際の細かなルールや執行方法については、専用の教材として詳しくまとめています。

もしこの記事を読んで少しでも共感いただけたなら、ぜひ一度ご覧いただければ嬉しく思います。

迷いが消えたとき、トレードは本当にシンプルになっていきます。