誰でもできる!生成AIをフル活用したEA作成ガイド
📘 書籍タイトル
誰でもできる!生成AIをフル活用したEA作成ガイド
著者:THE KENVO
📄 商品説明
ChatGPTを活用して、あなた専用のFX自動売買システムを“自分で作る”時代へ。
本書は、生成AI(ChatGPTなど)を活用して、MetaTrader用のEA(Expert Advisor)を誰でも開発できるようにする、まったく新しい実践ガイドです。
🧠 本書でわかること
- ChatGPTでEAを作成する方法
- RSI・ADX・EMAなど複数条件を組み合わせたEA作成フロー
- GMT基準の稼働時間制御など、実戦向けのロジック実装について
- 有名トレーダーの手法をAIに再現させる方法
- バックテストやQuantAnalyzerによるEA分析の活用
- EAを販売するためにすること
💡 こんな方におすすめ
- 自分だけのEAを作ってみたいが、プログラミングに不安がある方
- 生成AIを使って時間と開発コストを削減したいFXトレーダー
- EAを出品してみたい方
- 有名トレーダーの手法を自動売買に落とし込みたい方
ここから本文
はじめに
本書『誰でもできる!生成AIをフル活用したEA作成ガイド』は、AIの進化によって個人でも本格的な自動売買プログラム(EA)を設計・開発できるようになった現代において、最先端の知識と実践的なノウハウを提供することを目的としています。
MetaTraderプラットフォームで動作するEAは、これまで一部の開発者や高度なプログラミングスキルを持つトレーダーに限られた領域でした。しかし今や、ChatGPTをはじめとする生成AIの活用により、誰もが自然言語でEAを設計し、テストし、さらには販売するまでの一連の流れを効率的に行えるようになりました。
開発と販売の分野で注目されつつあるのが「Vibe Coding(バイブコーディング)」という手法です。バイブコーディングとは、開発者が自然言語で指示を出すだけで、AIがコードを自動生成し、アプリケーションを開発する新しいプログラミング手法を指します。本書におけるEA開発では、仕様や理論に縛られず、トレーダーの「感覚的な判断」や「直観的な相場観」を、生成AIが言語化・論理化してコードに落とし込むアプローチとして応用されます。生成AIが人間の曖昧な思考を“コード”に変換する力を持つようになった今、バイブコーディングはEA開発における新たな創造スタイルとして注目されています。
本書では、初学者がシンプルな逆張りEAを作成するところから、著名トレーダーの手法を忠実に再現する高度なアルゴリズムの構築、販売・ブランディング戦略に至るまで、段階的に解説していきます。
この一冊が、あなた自身の知見や戦略をEAという形で「自動化」し、「資産化」していくための一助となることを願ってやみません。
目次
- はじめに
- 第1章:序章 - なぜ今、生成AI×EAなのか?
- 第2章:EA開発の基礎知識
- 第3章:生成AIの活用法概論
- 第4章:ChatGPTで作る最初のEA
- 第5章:生成AIで高度なロジックを作る
- 第6章:有名トレーダーのロジックを再現する
- 第7章:EAの実運用と販売戦略
- 第8章:AI時代のトレーダー像と未来展望
- おわりに
第1章:序章 - なぜ今、生成AI×EAなのか?
1-1. 自動売買の進化と限界
FXの世界では、長年にわたってExpert Advisor(EA)と呼ばれる自動売買ソフトが活用されてきました。多くのトレーダーが裁量取引からEAへと移行するなかで、利益の安定化や感情に左右されないトレードを実現してきました。
しかし、EAの開発には高度なプログラミング知識が必要であり、また、戦略の設計や検証には多大な労力がかかるという課題もありました。裁量トレードの優位性を自動化するには、相場観・経験則・多変量の条件設定が求められるため、多くのトレーダーが理想のEAを形にする前に挫折してきました。
1-2. 生成AIの台頭
近年、ChatGPTに代表される生成AI(Generative AI)の登場により、言語やコードを自然な対話形式で生成できる時代が到来しました。これにより、従来であれば数日〜数週間を要したEA開発プロセスが、数時間で可能になりつつあります。
生成AIは、以下のような能力を持っています:
- 条件を言語で伝えるだけでMQL4/MQL5コードを生成
- 壊れたコードの修正や最適化案の提示
- 既存ロジックの統合やカスタマイズ
- トレーダーの経験則を「ロジック」に翻訳
これにより、プログラミング未経験者でもEA開発が現実のものとなってきました。
1-3. 本書の目的
本書『生成AIをフル活用したEA作成ガイド』では、生成AI(主にChatGPT)を活用して、誰もがオリジナルのEAを開発し、実運用や販売に活かすためのステップを実践的に解説します。
- ChatGPTへの効果的な指示方法(プロンプトエンジニアリング)
- シンプルなEAから応用的なEAまでの開発プロセス
- 開発したEAを用いたバックテストと評価手法
- GoGoJungle等での販売や商用化の方法
AI時代のトレーダーは、「裁量とシステムの融合」を目指す新たなステージに立っています。本書を通じて、あなた自身の知見を形にし、収益を生み出すEAを創り上げていきましょう。
第2章:EA開発の基礎知識
2-1. EAとは何か?
EA(Expert Advisor)は、MetaTrader 4(MT4)やMetaTrader 5(MT5)といった取引プラットフォーム上で稼働する自動売買プログラムです。特定の売買ロジックに基づいて、エントリーから決済までを自動で行います。
EAは、以下のようなメリットを持ちます:
- 感情を排した一貫したトレードが可能
- 相場監視の時間が不要
- 明確なロジックに基づいた分析と運用
一方で、相場の急変やロジックの陳腐化などへの対応力には限界があり、定期的な見直しと調整が必要です。
2-2. MT4とMT5の違い
EAを開発・運用する際には、プラットフォームの選定も重要です。
MT4とMT5には以下のような違いがあります:
項目 | MT4 | MT5 |
リリース年 | 2005年 | 2010年 |
言語 | MQL4 | MQL5(より構造化) |
時間足の種類 | 限定的 | より豊富 |
最適化 | 単一スレッド | マルチスレッド対応 |
使用ユーザー | 多い | 徐々に増加中 |
MT4は依然として人気が高い一方、今後のサポートや拡張性を考慮すると、MT5への移行も視野に入れるべきです。
2-3. 開発に必要なスキルとツール
EAを自作するには、通常以下の要素が必要です:
- プログラミング言語(MQL4またはMQL5)の基本文法
- MetaEditor(MT4/MT5に付属の統合開発環境)
- バックテストツール(Strategy Tester、TDSなど)
- テクニカル指標の知識(MA、RSI、MACDなど)
生成AIを活用することで、これらのスキルの多くが「支援可能」になります。本書では、読者が実装のコア部分に集中できるよう、AIがどのようにこれらの作業を補完できるかも丁寧に解説していきます。
第3章:生成AIの活用法概論
3-1. 生成AIとは何か?
生成AI(Generative AI)とは、人間のように文章、画像、コードなどを生成できるAIの総称です。特に、ChatGPTなどの大規模言語モデル(LLM: Large Language Model)は、文脈を理解し、自然な文章や実用的なコードを出力する能力を持っています。
EA開発においては、以下のような活用が想定されます:
- 自然言語からMQLコードへの変換
- コード修正とデバッグの提案
- 複数ロジックの統合・比較
- ストラテジーのリファクタリング(整理・最適化)
3-2. ChatGPTの特徴と強み
ChatGPTはOpenAIによって開発されたLLMで、数兆語におよぶ学習データを元に構築されています。そのため、金融用語やMQL言語、取引戦略に関する基本知識を幅広く備えています。
特にEA開発においては、
- 「○○なロジックでEAを書いて」といった曖昧な指示にも対応可能
- コード内のバグや論理矛盾の指摘が可能
- テクニカル指標のパラメータ調整にも対応
といった強みがあり、非エンジニアでも実装に踏み出しやすい環境を提供しています。
3-3. 限界と注意点
一方で、生成AIは万能ではありません。
- 出力されるコードが必ずしも実行可能とは限らない
- ロジックが複雑になると、誤認識や誤解釈の可能性あり
- 長時間の対話ではコンテキストを見失うことがある
- 外部APIや証券会社独自仕様への対応には限界あり
そのため、AIに完全依存するのではなく、「コーチ」として使う意識が重要です。基本的な金融知識やMQL文法をある程度理解しながらAIを使うことで、その力を最大限引き出すことができます。
第4章:ChatGPTで作る最初のEA
4-1. 開発の準備
最初に、ChatGPTを活用してEAを開発するための環境を整えましょう。以下のツールを準備してください。
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