【1分知識】分散投資の落とし穴:相関崩壊の時代に資産を守るには?
投資の基礎
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序章:分散神話からの脱却
「卵を一つのカゴに盛るな」
この投資の格言は、長らく分散投資の鉄則として語り継がれてきた。
資産を複数に分けて投資すれば、どれか一つが失敗しても他がカバーしてくれる。
その考えは、かつては極めて有効だった。
しかし、時代は変わった。
現代の金融市場においては、分散投資の効力が失われつつある。
「相関崩壊」
この言葉は、もはや一部の専門家だけが知る用語ではなく、あらゆる投資家が直視すべき現実である。
この記事では、分散投資の根幹をなす「相関」に焦点を当て、その変質と対処法について掘り下げていく。
1970年代の教訓、そして2020年代の現実。過去と現在を比較しながら、私たちは資産をいかに守るべきかを探っていく。
相関崩壊とは何か?
通常、株式と債券、不動産、コモディティ、暗号資産などは異なる値動きをする。
たとえば株が下落すれば、安全資産とされる債券が上昇し、投資家はバランスを取れる。
だが、相関崩壊とは、これらの資産が同時に同じ方向に動く、つまりすべてが下落する現象を指す。
2022年、多くの投資家が痛感した。
インフレと金融引き締めにより、株も債券も不動産も暗号資産も、例外なく価値を失った。
従来の「分散」が無力化された瞬間だった。
リーマン・ショック、コロナショック、欧州債務危機でも似た現象が見られた。
相関が想定外に高まり、あらゆるリスク資産が一斉に売られる。
このような局面では、どれだけ多くの資産に分散していようが、資産全体が毀損してしまう。
相関は常に変動する
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