ドル円がギャップダウンで始まる朝に読む記事
どうも、トレードアイデアラボの猫飼いです。現在のドル円は、日足800MAの上で引き続きニュートラルフェーズが継続しています。
注目すべきは、先週末にムーディーズが米国債の格付けをAaaからAa1へと格下げした件。この格下げによって週明けの為替市場は、ある意味“予定通り”ギャップダウンでスタートすることが既定路線となっていました。
とはいえ、これは通常のテクニカル的な窓ではなく、ファンダメンタルズ主導のギャップ。つまり、簡単には読めない“厄介な窓”です。
米国債格下げの波紋
米国債の格下げは、以下のような一連の市場反応を誘発します。
- 米国債が売られる
- 株価が下落する
- 米ドル売りが基本線になる
- しかしその一方で、米国債の利回りは上昇(すでに5.0%に迫る水準まで上昇)
ここが悩ましいところ。
通常、「米国債が売られる → 利回りが上がる → 米ドル買い」という構図が成り立ちますが、株安とドル売りの圧力も並走しているため、どちらの圧力が勝るかを見極める必要があります。
今後のドル円シナリオ:買いか売りか?
ポイントとなる分岐点は以下の通りです。
- 米金利がジワジワと下がり始める
- 株価がもう一段の下落を見せる
このシナリオが来れば、ドル円には売り圧力がかかる可能性が高まります。
一方で、市場参加者のセンチメントが「いや、まずは窓埋めでしょ!」とテクニカルな反発を優先する空気になれば、ドル円は買い圧力が強まる展開も十分あり得ます。
今週の注目ライン:145円オプション
ご存知の通り、ドル円の145円にはオプションバリアが存在しており、今週末まで効力を発揮する可能性があります。
したがって、今週の戦術としては、僕らの「13の戦術」から選ぶなら、やはりこのオプション水準を“バックにした窓埋め戦術”が有力です。
テクニカル封印、情報先行。“追い風理論”の出番
こういう不確実性の高い局面では、無理にチャートを読み込むより、僕らが提唱している“追い風理論”が真価を発揮します。
「テクニカルを封印し、マーケットの外にある“追い風”情報を元に仕掛ける」
これこそが、混迷する局面で優位性を保つ方法です。
今の風向きは?
で、肝心の今はというと…
追い風でも、向かい風でもない。
そう、乱気流です。笑
テクニカルにもファンダメンタルズにも方向性がなく、強弱入り乱れる中、手堅く短期で仕掛けるか、じっくりポジションを取らず見守るか。判断のセンスが問われます。
まとめ
- 現在は800MA上のニュートラルフェーズ
- ムーディーズの米国債格下げによってギャップダウンでのスタート
- 株安&金利上昇の綱引きで、ドル円の方向感が不透明
- 145円のオプションを意識した窓埋め戦術は有効
- 今はテクニカルよりも“追い風理論”が有利
- 現状は乱気流。下手に大勝負するより、小さく確実に獲る戦略を
Is it OK?