ゴトーロジックの制作背景
こんばんは2payです。
前回の投稿から時間が空いてしまいました。
最近は新作EAや研究EAの開発+制作依頼+旅行(?)で忙しく執筆が滞っておりました。
車内の移動や食事中も作業していますがそれでも時間が足りません。
そう考えると勝手に売買してくれるEAって便利ですね()
今回は生存方向を兼ねてゴトー日に関する内容を話します。
現在私は2つのゴトー日に関連したEAを販売していますが、新作のゴトーEAを制作しています。
ゴトー以外にもしっかり機能するEAは複数保有していますが、検証や裏付けが十分に済んでいないためにリリースできていない状況です。
今回制作中のゴトーEAを区切りに別系統のEAをリリースする予定です。
販売も未定の内から話すべきではないのですが、新たに3つ目のゴトーEAを販売するのには理由があります。
ざっくり言えば利潤を最適化するEAを作りたくなったからです。
これまでのゴトーEAに関してはそれぞれ異なるテーマを設けて開発を行ってきました。
Solid_ADは背景にいる企業の存在を意識し、日別に最適化する仕組みを取り入れました。
AL_56は他通貨・他ロジックとのヘッジを意識し、ドローダウンを低減する仕組みを取り入れました。
これら2つに続く開発中のロジックは、利潤の最適化がテーマになります。
私の商品ラインナップをご覧いただいている方なら分かると思いますが、私は大口投資家の動向を探っています。
これはEAにおいても考えることは同じで、「彼らの立場であればいつ入れるべきか」という部分に注目しています。
まずゴトーロジック(アノマリー)が成立することについては明確な理由があります。
海外と関わりのある輸出入企業の清算に係る実需のドル買い/ドル売りが発生することに有ります。
実需は投資益を狙った取引ではないため、サヤ(市場の不均衡)が発生します。
(投資益を狙った取引しかないのであれば市場は完全効率状態です。)
これに乗じるのがゴトーアノマリーを利用した取引になります。
SLTPを設定せず単純なシミュレートをかけただけでも勝率が55%程あります。
SLを適度に限定すると、勝率は60%を超えてきます。(RRも1:1以上確保可能)
EA開発者から見てもゴトーアノマリーは非常に優れた優位性であり、雑に運用しても利益を上げられることからEA開発初心者にも人気があるのです。
(ゴトー日をプログラムで取得するのはテクニックが必要ですが...)
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あまりEA開発の裏話をする機会も無く、話す開発者も少ないと思うので今回その辺も含めてゴトー日EAの難易度別ステップを解説します。
EAの値段を見て高いか安いかどう感じるかは人それぞれだと思いますが、ロジックを丹寧に見つめれば相応の価値があるということが理解できると思います。(別に買わなくて良いですが)
①初心者の最初のステップは、5の倍数の日に仲値時間に向けてロングを仕込む事になります。
当日の日付・時刻を取得し、10時(正確にやるなら9:55)まで保有するロジックを制作します。
エントリーはスプレッドが縮小される8時以降を利用し、最も期待値の高い時間帯を最適化で探します。
最初に躓くのはサーバータイムと東京時間の時差変換です。
②次のレベルは、サマータイムへの対処です。
多くのブローカーは米国のサマータイムを適用しています。
サーバータイムに加え、サマータイムを加えると複雑さが増しますが、クローズの精度が向上します。
中には欧州のサマータイムや、サマータイム無し等のブローカーもあるため、様々対応出来ように切り替えを作る必要が出てきます。
地域毎にサマータイムがいつ切り替わるのか異なるため、自分で調べる必要があります。(この過程で地域の特色に詳しくなっていきます)
③その次は、日跨ぎの対処です。
最適なエントリータイミングを探っていると、前日からのエントリーでも利益が出るのではないかと気になってきます。
単純な話ですが、保有時間が長いほど獲得利益が増えます。
ゴトーEAは実需絡みのため、デイ~スイング目線でも見ても有効です。
前日から入ればプラススワップが付き、値幅も大きく取れる、その上スキャルピングと比較して1回あたりの獲得利益が大きいため、ブローカーが変わってもパフォーマンスが振れにくいというメリットがあります。
日本時間上では当日でもサーバータイムでは前日扱いになることがあるので、前日にエントリーするためのプログラムを考える必要があります。
ゴトー日(5,10の付く日)になってから前日のエントリー時刻を定義しても遅いので、私の場合は直近1ヶ月分を事前定義するようにしています。
ゴトー日が月曜にあると、エントリーは金曜日(東京時間では土曜日)になるため、土日跨ぎの調整が必要になります。
④その次は、祝日の調整です。
毎年カレンダーの祝日配置が変わりますが、春分・秋分を除けば全てプログラムで算出できます。
日本と米国祝日を取得し、これを躱すようにエントリー日を取得する必要があるのですが、
ゴトー日の前日が土日であれば金曜日に前倒しが必要、金曜日に祝日があれば祝日も前倒しが必要、祝日を前倒しした日が土日に当たればさらに前倒しが必要...という具合に日付の調整がだんだん複雑になっていきます。GWを躱せるようになれば大体okです。
細かい事を言えば、日本の祝日は東京時間で定義し、米国の祝日はNY時間で取得します。
⑤日付を最適に調整した後は、時間の調整になります。
仲値発表は9:55ですが、例えば定刻から確定売り(または新規売り)が入ると考えるならば、定刻にアルゴがなだれ込むことを想定し、決済を僅かに早めるという調整方法があります。
エントリーにおいてもいくつかポイントがありますが私の場合はNYOPカット以降にエントリーすることは守るようにしています。
単純にNYOPカットは荒れやすいからですね。
⑥時間も最適化したなら、価格も調整します。
上がりやすい傾向にある相場なら、少しでも安く買えた方が損失の低減と利益の追求を同時に狙えます。
確度の高い時間帯の中で、プライスアクションを見ながら入る位置を調整できれば理想ですよね。
⑦より高度なEAを目指して
・ポジションを分散することで1取引あたりの損益振れを均すことができます。(ドルコスト平均法的な)
・ポジションの中でも優劣を付け比重を設ける事でリスクの低減を狙えます。
・数年前からシンガポール勢が仲値ポジションを刈る動きが顕在化しています。対策を打っていないゴトーロジックはこの春特にやられています。
・メインストリーム外の動向を確認し、ドル主導の動きである事を確認します。
⑦を超えて極める方法もありますが、流石にサービスが過ぎるのでこの辺にしておきます。
背景の動きが理解できるならバックテストの最適化を使わずとも推測である程度最適なパラメータが見つかります。
その内新作を出すつもりでいますが、発売を取りやめる可能性がある点はご了承ください。
現在販売中のSolid_ADは⑤クラス、AL_56は一部⑦クラスが適用されています。
次作も⑦クラス予定です。
少し制作過程について触れられれば良いなと思っています。
また暇があれば筆を執ります。
読んで頂きありがとうございました。
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