クランテックの相場分析 2023.1.11
2023年1月11日
【先週の市場動向】
米国の指標が強弱マチマチの結果となり、5日までドルはジリ高、米株(主要3指数)は横ばいから若干弱含みの展開で、方向感のない動きとなった。
だが6日に発表された12月の失業率は予想を下回り、強い雇用を示す内容ではあったものの、平均時給が予想を下回ったことでドルが下げて、米株は上昇して週末を引けた。
また、前回の相場分析で予測していたクロス円のショート戦略は不発となり円が弱含みの展開となった。
先週の円はそもそも弱含みで推移していたところに「日銀はYCCの再修正を急がない」との報道が出たことで更に円が弱含んでしまった。
【今週の市場予測】
まずは前回予測していたクロス円については先週末辺りから個人投資家のショートポジションが増えてきたため、一緒にショート戦略を取るのは避けたいところ。今週はクロス円のショートは控えた方が無難かもしれない。とはいえ、米ドル以外の主要国通貨をロングするのも避けたいところ。クロス円は一旦様子見とする。
続いてドルと米株の予測だが、今週は米国のCPIが発表される。この結果で今月の流れはある程度決まってくるかもしれない。ここで予想を下回れば当然ながらドルは下げて、米株は上昇する。もし予想を上回ることがあればドルは上昇して、米株は結構な下げになるのではないだろうか。
CPIの結果を予測してポジションを今から取るよりも、結果を見て動き出した方向についていくのが賢明だろう。
但し、中、長期でポジションを持つトレードをするのであればドルはロングしておきたい通貨だと思っている。
何故なら、インフレがピークを過ぎたと言われているものの、実際にはまだインフレは高い状態と言えるレベルを維持しており、この状態が長期化することをFRBは避けなければならないし、そのように発言しているからである。
市場はFRBからのメッセージを過小評価して、ドルが売られ、株が買われているが、少し前のめりに利下げ期待を織り込み過ぎているように筆者には見えている。
明日発表されるCPIが予想を下回れば短期的にはドルは下げ、米株は上昇するだろう。しかしその流れが継続するとは現状は考えにくいだろう。
※この記事は投資判断を促すものではございません。実際の最終的な投資判断はご自身で行ってください。この記事により生じる損害について一切の責任を負いません。
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