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Kecofin
2022/09/15 00:13
公開: 2022/09/15 00:13
更新: 2022/09/15 00:29
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投資判断のためのファンダメンタルズ情報を提供します。 全ての投資判断のベースとなる米国経済に特に注力していますが、経済、FX、株式、金利など幅広い分野を対象としています。 どの分野で投資活動をするにしても、幅広い情報を持つことで理解が高まります。 私のモットーは「百聞は一見に如かず」と「困難は分割せよ」です。 前者では、「情報をグラフで見ること」。文章はできるだけ短く、簡潔にしています。 後者では、ボリュームのある長いレポートより、短いレポートを多数出すことにしています。そのほうがクィックリー・タイムリーに出せるし、読むのも楽だからです。 また、有料であるからには、他では見られない分析情報も提供します。 資産運用会社で、チーフストラテジストとして投資判断に利用してきた分析手法をそのまま提供します。勤務していたときは外部に出すことのなかった分析情報を、今は制限はありませんから。 なお、相場以外については、別blog、twitterでつぶやいています。 https://kecofin.blog.jp/ https://twitter.com/kecofin
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為替介入は効くか? たぶんYes

FX

今、円安を演じているのはキャリートレードである。投資家としては、円に対して安くドルを買いたい。大きなキャリートレードを行うと、自らドルを釣り上げてしまい、高値でドルを買ってしまうことになる。

ところが、日銀が介入(円買い/ドル売り)してくれると、日銀はなるべく円高水準で実行したいので、キャリートレードの投資家にとっては好都合である。安くドルを手に入れられる。日銀の介入は、投資家の餌食になる。こうして、日銀の介入効果は消されてしまう。これが通常だ。

2003年のドル買い介入の時は、これでもかというほどの、とんでもない大規模のドル買い介入を行い、投資家のドル売りを全てのみ込んでしまった。あの時は、円資金を調達してドルを買うので、そういうことができた。今回は、手持ち(外貨準備)のドルを売ることになるので限りがある。また、そんな大規模な為替介入は国際的に許されないだろう。そもそも、為替介入自体が許されない。

今回は、
・自国通貨の押し上げ介入であること
・円安を放置すると、日本でも物価上昇が起き、スパイラル的に世界に波及する可能性がある。
・キャリートレードで資金が米国に流入すれば、米国のQT(量的引き締め)の邪魔になる。
・日本は生産の海外外移転が進んでおり、円高になっても、米国の輸入物価上昇にはつながりにくい。

等の理由で、日本が介入しても、とがめなしですまそうということなのではないか? この4つの理由は、どれも弱く、理由にならないほどだが、日本が困っているなら、こじつけの理由でも許そうということだろう。

私は、外為銀行にいたこともなく、為替のトレーディング担当者でもなかったので、日銀の「レートチェック」といっても、ピンとこない。どういうものなのだろう? しかし、報道によると、『日銀が14日、為替介入の準備のために市場参加者に相場水準を尋ねる「レートチェック」を実施したことが分かった。』とのことである。そして、『レートチェックは円買い介入に向けた準備段階にあたる』とのこと。

さて、以上のような状況(特に、外貨準備を原資とする円買い介入は規模に限度があること、米日金利差というファンダメンタルズ)で円買い介入を実施して、円安トレンドを変えることはできるのだろうか?
常識的には、上記したように、投資家の餌食になるだけで、できないという答えになろう。そんなことは、日本の財務省も日銀も分かっている。どうすれば、効果がでるか、相当研究したはずである。

次のグラフは日本の国際収支の状況である。極めて専門的になるので、説明は省略するが、円安トレンドを抑え込むのはできそうに思える。

青い部分は、キャリートレードなどを反映している。

経常黒字がなくなり、円高要因がなくなっている中で、キャリートレードがドル高をもたらしている。しかし、ドル高をもたらしているのは主にそれだけだ。本邦投資家の米国債買いが出ているわけではない。キャリートレードさえ翻弄すれば、ある程度円安を抑えられそうだ。やみくもにドル売りをしても、押し戻されるだけだ。如何にキャリートレードを翻弄するか、日銀の腕の見せどころだ。














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市場エコノミスト ー 元外株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト(アセットアロケーション)などー 東京大学農学部農業経済学科卒業。生命保険会社・資産運用会社で公的年金・企業年金・投資信託運用に携わるなど40年近く市場と関わってきた。国内外の経済や株式・為替・債券、国際商品などのマーケット動向に通じる。 なお、相場以外については、別blog、twitterでつぶやいている。
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