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Kecofin
2022/09/03 14:51
公開: 2022/09/03 14:51
更新: 2022/09/03 14:58
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投資判断のためのファンダメンタルズ情報を提供します。 全ての投資判断のベースとなる米国経済に特に注力していますが、経済、FX、株式、金利など幅広い分野を対象としています。 どの分野で投資活動をするにしても、幅広い情報を持つことで理解が高まります。 私のモットーは「百聞は一見に如かず」と「困難は分割せよ」です。 前者では、「情報をグラフで見ること」。文章はできるだけ短く、簡潔にしています。 後者では、ボリュームのある長いレポートより、短いレポートを多数出すことにしています。そのほうがクィックリー・タイムリーに出せるし、読むのも楽だからです。 また、有料であるからには、他では見られない分析情報も提供します。 資産運用会社で、チーフストラテジストとして投資判断に利用してきた分析手法をそのまま提供します。勤務していたときは外部に出すことのなかった分析情報を、今は制限はありませんから。 なお、相場以外については、別blog、twitterでつぶやいています。 https://kecofin.blog.jp/ https://twitter.com/kecofin
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米 8月雇用統計 まだまだ目的地は遠い

経済情報

8月の雇用統計では、賃金上昇率がやや低下した。労働参加率が上昇し、労働力人口が増えた。FRBにとっては望ましい方向だ。しかし、僅かである。最終的な目標(2%以下の物価上昇)には程遠いし、視界に入ったわけでもない。

FRBの目標はインフレ抑制。wage-pushu inflationから脱するために、賃金上昇率を抑制⇐労働需給を緩和すること=求人の抑制&労働人口の拡大⇐景気抑制&労働参加率の拡大 を必要としている。

労働関係の言葉は一般には馴染みがないので、定義を示しておく。


(1)非農業部門雇用者数

8月の非農業部門雇用者数は前月比31.5万人増。7月は52.6万人増(52.8.万人増から下方修正)。6月は29.3万人増(39.8万人増から10.5万人の下方修正)。6~8月の3ヵ月平均は37.8万人増。十二分に高い。FRBは20万人程度にしたいだろう。

雇用者数(就業者数)の統計には2種類ある。事業所調査(企業の給与台帳ベース、時給、労働時間など)と家計調査(家計への聞き取り調査ベース、失業率や労働参加率など)である。8月の家計調査の就労者数は44.2万人増だった。



(2)賃金

平均時給は前月比0.3%上昇、前年同月比は5.2%上昇。生産労働者・非管理職の前年同月比は6.1%上昇。賃金インフレにピークアウト感があるが、FRBは前年同期比で3%程度に抑えたいだろうから、道のりはまだ長い。




(3)失業率

失業率は3.7%と、前月の3.5%を上回った。失業者が34.4万人増となった。これまで働く気がなかった人が働く気を起こし、労働人口が増えたことが要因。いい傾向だが、これが続くかどうか?


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックが宣言された2020年3月に、非労働力人口が大きく拡大した。労働市場から退出した。それを元に戻したいだろう。



以上の通りで、これを受けて、市場は多少荒れた。しかし、それは多分に週末のポジション調整(手仕舞い)が絡んでいるだろう。

今回の雇用統計がどうであれ、FRBの最終目標が視野に入ってきたわけはなく、利上げのペースに影響をわずかに与えるかもしれないが、FRBの金融政策の方向が変わることはない。短期的なトレードには影響があるかもしれないが、中長期運用においては、何も変わらない。それに、次のCPIの発表の時には、今回のデータのことなど全く忘れられているだろう。









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#雇用統計
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市場エコノミスト ー 元外株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト(アセットアロケーション)などー 東京大学農学部農業経済学科卒業。生命保険会社・資産運用会社で公的年金・企業年金・投資信託運用に携わるなど40年近く市場と関わってきた。国内外の経済や株式・為替・債券、国際商品などのマーケット動向に通じる。 なお、相場以外については、別blog、twitterでつぶやいている。
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