金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1960号/加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会 会員番号 012-02323GogoJungleトップへ
icon 一覧
GogoJungleへ
記事作成

マイページを見る
ログアウト
あとで読む0
お気に入り0
購入済み0
記事作成
GogoJungleトップGogoJungleトップ
カート
お知らせ
ご利用ガイド
つばめ投資顧問
2019/07/19 17:39
公開: 2019/07/19 17:39
更新: 2021/04/08 15:35
icon
連載
【ウォーレン・バフェット流】時間を味方にした長期投資でお金持ちになる!
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは、日々のトレードではなく一つの銘柄を持ち続ける長期投資で巨額の富を築きました。 短期の売買は一時的にはうまくいくこともありますが、再現性が低く誰にでもできるわけではありません。何より、マーケットの動きに右往左往させられてしまいます。 バフェット流の投資は、あくまで企業の価値に投資するものです。素晴らしい企業を安く買い、そのまま持ち続ければ上昇局面では必ず資産は増えていきます。 必要なのは、確かな企業分析力と素晴らしい企業を持ち続ける忍耐力、そしてちょっとした勇気です。 ここでは、企業の本質的な価値の分析に基づく長期投資を研究し、時間を味方に着実にお金持ちになるための考え方を伝授します。

「意識高い系企業」のHOYA(7741)。コーポレート・ガバナンスは株式投資に役立つか?

株式

HOYA(7741)は、日本において突出してコーポレート・ガバナンスへの意識が高い企業です。

コーポレート・ガバナンスとは、日本語では「企業統治」と訳されます。なあなあで経営するのではなく、株主・取締役・経営者が企業の価値を高めるために適切な役割を果たすことです。

6人中5人社外取締役でROE20%超

本来、株主・取締役・経営者は別々のもので、それぞれが適度な緊張感の上に成り立っていなければなりません。取締役はオーナーである株主によって選出され、会社の経営を監視する役割を委託されます。

しかし、多くの日本企業ではほとんどの取締役が内部昇進者によって占められます。身内が身内を「監視」する効果は薄く、緊張感のない経営になってしまうことが珍しくないのです。

その対局の立場にあるのが、HOYAです。わかりやすいところで言えば、取締役6人のうち5人は独立性の確保された社外取締役で占められます。彼らは直接経営を直接担わず、経営の監視に特化しているのです。

では、誰が会社の経営を行うのかと言うと、「執行役」と呼ばれる人たちです。執行役員ではありません。これは「委員会設置会社」に独自の役職です。取締役会から委託され、会社の経営に専念する人たちです。

執行役が考えるべきなのは、取締役会の上に存在する株主の利益です。HOYAではSVA(Shareholders Value Added)という指標を用いて、株主の利益を測定しています。これはすなわち、毎年どれだけ株主価値を増やせているかということです。

これを単純化したのがROEです。HOYAのROEは21%と、平均の8%を大きく上回ります。限られた資本でできる限り多くの利益を生むことができれば、必然的に株主価値の向上=長期的な株価上昇につながります。

「ブルーオーシャン戦略」を忠実に実践。経常利益率は驚異の25%超え!

HOYAの事業は、メガネ・コンタクトなどの「ライフケア」と、半導体製造用マスクブランクス・ディスプレイなどの「情報・通信」があります。

事業戦略は一貫しています。その根底にあるのは「小さな池の大きな魚」です。すなわちニッチ市場ながらトップシェアを取れる分野に経営資源を集中させます。

例えば、メガネレンズでは世界シェア2位、半導体製造に用いられるマスクブランクスでは世界シェア1位です。これらはいずれも高い利益率を生み出します。どちらも現代社会に不可欠なもので、安定感があります。

少しでも経営学をかじった人なら「ブルーオーシャン戦略」という言葉を聞いたことがあるでしょう。HOYAの経営はこれを忠実に実践しているのです。

すごいと思うのは、それを机上の空論に終わらせず、実践して成功を収めていることです。利益は着実に成長し、メーカーで10%あれば優秀とされる売上高経常利益率は、25%を超える驚異的な水準を叩き出します。

【出典】マネックス証券

業績の伸びに比例して、株価も堅調です。この10年できれいな右肩上がりを描いています。コーポレート・ガバナンスがしっかりしている会社だからこそ、投資家も安心して株を持ち続けることができるのです。

チャート画像

安心して持ち続けられる会社だが、成長には大きな決断も必要

ただし、今後も右肩上がりが続くかどうかは、これもまた経営者次第です。

「小さな池」は、あまり大きくはなりません。成長を続けるためには、新たな池を次々に見つけなければならないのです。これを自力だけでやるのは容易ではありませんから、M&Aなどの戦略が求められます。

これまで小さなM&Aは行ってきたHOYAですが、会社を大きく変えるほどのものを実行したことはありません。これをするためには、ガバナンスだけではどうにもならず、経営者の大きな決断が必要になります。

幸いにも財務状況は非常に優秀で、実質無借金会社です。ここからさらに伸びるには大きな決断をするか、さもなくば配当や自社株買いで株主に還元する姿勢が求められます。

もっとも、これだけコーポレート・ガバナンスのことをわかっている会社ならそんなことは重々承知しているはずです。その点で見ていてやはり安心感があります。

株価はPER25倍とやや高めの水準です。半導体製造といった市況関連商品も抱え、今あえて投資するタイミングではないと考えます。しかし、下がった時に買うとしたら、あとは安心して持ち続けられる事業内容および経営状況と言えるでしょう。

コーポレート・ガバナンスや経営戦略の教科書にしたい会社です。


★投資情報が満載!つばめ投資顧問のホームページはこちら!★

×
コメント
ログインして投稿する
コメントを削除します。
よろしいですか?
この記事の作者
つばめ投資顧問
つばめ投資顧問
栫井 駿介(かこい しゅんすけ) つばめ投資顧問代表/鹿児島県出身/東京大学経済学部卒業/豪ボンド大学MBA/証券アナリスト 大手証券会社の投資銀行部門に勤務した後、つばめ投資顧問設立。 個人投資家が安心して長期投資を行えるよう、日々市場・企業分析および情報発信を行っている。 つばめ投資顧問合同会社 関東財務局長(金商)第2932号 金融商品取引業者(投資助言・代理業) 加入協会:一般社団法人 日本投資顧問業協会
この記事の連載
【ウォーレン・バフェット流】時間を味方にした長期投資でお金持ちになる!
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは、日々のトレードではなく一つの銘柄を持ち続ける長期投資で巨額の富を築きました。 短期の売買は一時的にはうまくいくこともありますが、再現性が低く誰にでもできるわけではありません。何より、マーケットの動きに右往左往させられてしまいます。 バフェット流の投資は、あくまで企業の価値に投資するものです。素晴らしい企業を安く買い、そのまま持ち続ければ上昇局面では必ず資産は増えていきます。 必要なのは、確かな企業分析力と素晴らしい企業を持ち続ける忍耐力、そしてちょっとした勇気です。 ここでは、企業の本質的な価値の分析に基づく長期投資を研究し、時間を味方に着実にお金持ちになるための考え方を伝授します。
前の記事
次の記事
icon
投資信託を買うより「マイ投資信託」を作ったほうが良い理由
IRジャパン(6035)はニッチトップのサブスク銘柄!早く見つけた者が利益を手にする
icon
連載の人気記事
ネット証券の売買手数料無料化で気をつけなければならない「信用取引」。安易な利用を避けるべき理由と私の「後悔」
SBI証券が投資信託の販売手数料を無料化するというニュースが入ってきました。【参考】SBI証券、投信など手数料の無料化を発表 16日から(日本経済新聞)また、ETF・REIT・ETN(上場投資証券)の
株式投資に役立つ資格は○○。得意分野と組み合わせれば、あなたもスペシャリストになれる!
つばめ投資顧問の栫井(かこい)です。ファイナンシャル・プランニング技能士2級に合格しました。投資顧問として、株式投資のみならず資産運用やお金の悩み全体のご相談に乗れればと思います。株式投資に役立つ資格
新型コロナウイルスで円安加速!「有事の円買い」ではなかったのか!?円安でも私が外国株を買う理由
今週は為替に大きな動きがありました。ドル/円が一時112円台にまで急速に円安に転じたのです。【出典】SBI証券新型コロナウイルスで円安加速!「有事の円買い」ではなかったのか!?理由として考えられるのが
「マクロ経済スライド」で、年金は今後35年で27%減!?最も割を食うのは30~40代。対策はできているか?
厚生労働省が2020年度の年金支給額を発表しました。前年比では0.2%の増加となったことで、これだけ見ると一安心と感じます。「マクロ経済スライド」で、年金は今後35年で27%減!?浮き彫りになる政府の
経済格差は拡大する。あなたはそのままで良いのか?庶民と資本家を明確に分ける「リスクプレミアム」の概念
相場は短期的には上へも下へも動きますが、長期的な傾向は一貫しています。例えば、目下最高値を更新し続ける米ダウ平均株価は戦後70年間で150倍以上になりましたが、この間短期的なブレを除けばやはり上昇が続
すべて見る
  • ご利用ガイド
    よくあるご質問(FAQ)
    お支払方法について

  • 会社案内
    利用規約
    媒体資料
    開発依頼
    パートナー募集

  • 特定商取引方法に基づく表記
    採用情報

商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号 関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
商号 株式会社ゴゴジャン
金融商品取引業の登録番号
関東財務局長(金商)第1960号
加入協会 一般社団法人
日本投資顧問業協会
金融庁日本投資顧問業協会証券・金融商品あっせん相談センター証券取引等監視委員会

Copyright © 2025 GogoJungle Inc. All Rights Reserved.