【3分で読める・学べる現実的投資講座|第2講・勝率で手法を選ぶな】
今日の結論
勝率だけで手法を選ぶと、負ける手法をつかむことがあります。
見るべきは、勝率と「1回の勝ち負けの大きさ」の組み合わせです。
勝率80%なのに、お金が減る
「勝率80%」と聞くと、それだけで良さそうに見えます。10回やって8回勝つわけですから。
では、2つの手法を並べてみます。
| 手法A | 手法B | |
| 勝率 | 80% | 40% |
| 1回の勝ち | 1万円 | 3万円 |
| 1回の負け | 5万円 | 1万円 |
| 10回の結果 | 8万円-10万円 =マイナス2万円 | 12万円-6万円 =プラス6万円 |
※スプレッドなどのコストは考えない、単純な計算です。
勝率が倍あるAが負けて、Bが勝っています。
Aは8回コツコツ勝っても、2回の負けで全部返してしまう。Bは6回負けても、4回の勝ちで大きく取り返している。前回出てきたPFで言えば、Aは0.8、Bは2.0です。
必要な勝率は、勝ち負けの大きさで決まる
トントンになるのに必要な勝率は、次の式で出せます。
負けの額 ÷(勝ちの額 + 負けの額)
Aは 5 ÷(1+5)で、約83%。勝率80%では、わずかに届きません。
Bは 1 ÷(3+1)で、25%。4回に1回勝てば、トントンです。
同じ「勝率」という数字でも、手法によって意味がまるで違うわけです。
それでも高い勝率に惹かれる
高い勝率に惹かれるのは、自然なことだと思います。負けるのは、誰だって嫌ですから。
ただ、その気持ちがトレードでは裏目に出ます。少し利益が乗ったらすぐ確定したくなり、含み損は戻るまで持っていたくなる。気づけば勝ちは小さく、負けは大きくなっています。まさに手法Aの形です。
宣伝に高い勝率ばかりが並ぶのも、たぶん同じ理由です。見る側が、そこに反応するからでしょう。
今日のチェック
直近10回のトレードで、勝ったときの平均と、負けたときの平均を出してみてください。
負けの平均のほうが大きければ、勝率が高くても安心はできません。記録がなければ、次のトレードから付けてみてください。
次回予告
次回は「トレードの成績は4つの数字で読む」。勝率、PF、期待値、ドローダウン。成績表のどこを見ればいいのかを整理します。
ちなみに、TSUBAKUROの勝率は56.4%です
私が販売しているTradingView用のストラテジー「TSUBAKURO」の、XAUUSD 1時間足でのバックテストの数字です(2025年1月〜2026年10月、39回)。勝率だけ見れば平凡ですが、利確を損切り幅の2倍に置いているので、PFは2.56になりました。勝率を追わず、勝ち負けの大きさで組み立てた結果です。過去データでの結果なので、将来もこうなるとは限りません。
※本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。記事中の数値は説明のための例であり、将来の成果を保証するものではありません。FX・CFDなどの証拠金取引では、元本を超える損失が生じるおそれがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。