私がトレードする通貨ペア［水上紀行］

FXで取引できる通貨ペアはメジャーなものからマイナーなものまでたくさんの種類があり、それゆえにどの通貨ペアが良いのか悩みの種になってしまうことも往々にしてあります。ここでは水上紀行さんが取引している通貨ペアと、それを選んだ理由を教えてもらいます。

※この記事は、FX攻略.com2019年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

水上紀行さんプロフィール

みずかみ・のりゆき。バーニャ マーケット フォーカスト代表。1978年、上智大学経済学部卒業後、三和銀行（現、三菱東京UFJ銀行）入行。５年間の支店業務を経て、ロンドン、東京、ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。東京外国為替市場で「三和の水上」の名で知られる。ドレスナー銀行にて、外国為替部長。1996年より RBS銀行にて、外国為替部長を経て、外為営業部長。2007年より バーニャ マーケット フォーカスト代表。長年の経験と知識に基づく精度の高い相場予測には定評がある。

メインで取引するのは流動性の高い通貨ペア

　結論から先にいえば、主にドル円、ユーロドル、ユーロ円でトレードしています。その理由も至極当たり前で、流動性（交換のしやすさ）のある主要国通貨でトレードするのが、やはり安全だと思っているからです。したがって、流動性の低い新興国通貨には一切手を出しません。

　上記の3通貨ペア以外に、ポンドドル、ポンド円、豪ドル米ドル、豪ドル円、NZドル米ドル、NZドル円、米ドルカナダドル、カナダドル円などでもトレードすることはあります。それは、私がサインとして長年愛用しているボリンジャーファイブ（詳細は下画像参照）で相場が動き出すタイミングが来たことが分かったときです。

　ただ、このサインは動くタイミングを教えてくれますが、方向までは分からないため、それを補うために他のいろいろな分析ツールと併用しました。しかし、結局良い組み合わせが見当たらず、現在、自分自身の相場観と併用して使っています。

　このサインとの付き合いは既に30年ぐらいになっており、サインが出たときの形状と自分の相場観から方向性を読み取ることができ、結構トレーディングの成績は良いです。もちろん、私の主力3通貨ペアでもサインが出れば、自分の相場観と照らし合わせて取引することもあります。

　このサインの面白いところは、重要な指標やイベントといったスケジュールを教えていなくても、その局面で相場が動くとサインを送ってくることです。これは、我ながら本当に不思議だと思っています。