【ELDRA攻略本 第6回】フィルター完全攻略|時間・急変・ボラ・スプレッドで負けを減らす
こんにちは、ELDRA作者のホソノPです。
EAの負けを見返すと、「そもそもその時間に入らなければよかった」というトレードがかなりの割合を占めます。早朝のスプレッドが開いた時間、指標発表で一気に飛んだ瞬間、まったく動かない時間帯……。
ELDRAには、こうした 不利な場面ではエントリーしない ためのフィルターがいくつも入っています。この第6回では、時間フィルター(夏時間・冬時間の扱いを含む)、急変時停止、ボラ・ADXフィルター、スプレッド上限、そしてナンピン専用の時間フィルターとインターバルを解説します。
フィルターは「勝ちトレードを増やす」機能ではなく「負けやすい場面を減らす」機能です。入れすぎると取引そのものが減るので、そのバランスも一緒に見ていきます。
フィルターの一覧
| 機能 | 設定番号 | 何を止めるか |
|---|---|---|
| 時間フィルター | 19-1〜19-7 | 指定した時間帯の新規エントリー |
| 急変時停止 | 17-1〜17-5 | 値幅が急に大きくなったときのエントリー |
| ボラありフィルター | 18-1〜18-5 | 値動きが小さすぎるときのエントリー |
| ADXフィルター | 18-6〜18-9 | トレンド/レンジが戦略と合わないときのエントリー |
| 最大許容スプレッド | 33-2 | スプレッドが開いているときのエントリー |
| ナンピン時間フィルター | 13-1 | ナンピンにも時間フィルターをかけるか |
| ナンピンインターバル | 14-1〜14-2 | ナンピンの連打 |
1. 時間フィルター(19)と夏時間・冬時間
時間の入れ方
ELDRAの時間はすべて 日本時間(HHMM-HHMM) で入れます。
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 19-4. エントリー不可時間ON/OFF | OFF | 指定した時間帯は新規エントリーしない |
| 19-5. └ 時間範囲 | 0500-0900 | 例:早朝のスプレッドが開く時間を避ける |
| 19-6. EA稼働時間ON/OFF | OFF | 指定した時間帯だけ新規エントリーする |
| 19-7. └ 時間範囲 | 0900-1700 | 例:0400-0700なら早朝4〜7時だけ |
「入ってはいけない時間」を指定するのが19-4、「入っていい時間」を指定するのが19-6です。得意な時間帯が分かっているなら19-6、苦手な時間帯だけ避けたいなら19-4、と使い分けてください。
時間取得方法(19-1)と夏冬時間
MT4/MT5のチャートの時間は「サーバー時間」で、しかも多くのブローカーは夏時間と冬時間でズレ方が1時間変わります。ELDRAはこれを日本時間に直してから時間フィルターを判定します。その直し方が19-1です。
| 19-1の選択肢 | 動き |
|---|---|
| 自動(既定) | リアル稼働はPCの時計から日本時間を計算、バックテストはサーバー時間を夏冬込みで日本時間に変換 |
| WindowsPC時間 | PCの時計の時刻をそのまま使う(PCを日本時間にしている前提) |
| EA計算(手動オフセット) | 19-2(夏時間のGMTオフセット、既定3)と19-3(冬時間、既定2)で計算 |
| GMT0固定 | サーバー時間がGMT+0のブローカー向け |
基本は 「自動」のままでOK です。バックテストでも日本時間で指定した時間帯がそのまま効くので、「バックテストでは朝なのに実運用では1時間ずれた」ということが起きにくくなっています。
ただし、相場の動く時間そのものは日本時間で見ると夏冬で1時間ずれます(米国市場の開始は、夏時間なら日本時間22:30、冬時間なら23:30)。ニューヨーク時間に合わせて組んだ時間帯は、夏と冬でバックテストを分けて確かめると安心です。
リアル稼働の「自動」はPCの時計を使うので、VPSやPCの時刻がずれていないか だけは確認しておいてください。
2. 急変時停止(17)
直近のローソク足の値幅(高値−安値)が、ふだんの値動き(ATR)の何倍にもなったら、エントリーを止めます。指標発表や要人発言で一気に飛んだ直後に、逆張りやナンピンで突っ込むのを防ぐ機能です。パネルの 「急変停止」 ボタンでも切り替えられます。
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 17-1. 急変時停止ON/OFF | OFF | |
| 17-1b. └ 適用モード | 常時適用 | 「ポジション保有時のみ」も選べる |
| 17-2. └ 現在足も含める | ON | 形成中の足も判定に入れる |
| 17-3. └ 過去ローソク足数 | 3 | 何本前までを見るか |
| 17-4. └ ATR期間 | 14 | |
| 17-5. └ 許容価格変動倍率 | 2.7 | 値幅がATRのこの倍を超えたら急変と判定 |
「ポジション保有時のみ」にすると、ノーポジのときの1本目は通常どおり入り、ポジションを持っているとき(=ナンピンが入る場面)だけ 急変を見ます。「最初の1本は入りたいが、急変中のナンピンは避けたい」という使い方に向いています。
3. ボラありフィルター・ADXフィルター(18)
ボラありフィルター
値動きが小さすぎる時間に入ると、スプレッドのコスト負けしやすくなります。ボラありフィルターは 「値動き(ATR)> スプレッド × 倍率」のときだけ エントリーを許可します。パネルの 「ボラあり」 ボタンでも切り替えられます。
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 18-1. ボラありフィルターON/OFF | OFF | |
| 18-2. └ ATR時間足 | M5 | 短い足で直近の勢いを見る |
| 18-3. └ ATR期間 | 3 | 小さいほど直近に敏感 |
| 18-4. └ スプレッド倍率 | 20.0 | 大きいほど「よく動くときだけ」 |
| 18-5. └ ナンピン適用 | すべてのエントリー | 「初回エントリーのみ」も選べる |
ストラドル(モメンタムOCO)のように「動いたら取る」戦略の無駄撃ちを減らすのに向いています。
ADXフィルター
ADXはトレンドの強さを表す指標です。戦略に合わせて、レンジのときだけ/トレンドのときだけ入るように絞れます。
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 18-6. ADXフィルター | OFF | レンジのみ(逆張り・ヒゲとり向き)/トレンドのみ(順張り・ブレイク向き) |
| 18-7. └ ADX時間足 | M15 | |
| 18-8. └ ADX期間 | 14 | |
| 18-9. └ ADX閾値 | 25.0 | レンジ:これ未満で許可/トレンド:これ超で許可 |
第3回で紹介した高値安値ブレイク(25)なら「トレンドのみ」、ヒゲとり(24)なら「レンジのみ」が基本の組み合わせです。効き方は銘柄によって違うので、必ずバックテストで比べてください。
4. 最大許容スプレッド(33-2)
| 設定 | 既定値 |
|---|---|
| 33-2. 最大許容スプレッド(pt) | 5000 |
スプレッドがこの値を超えている間は、自動エントリーをしません。既定の5000ptはかなりゆるい(ほぼ止まらない)値なので、銘柄ごとにふだんのスプレッドを見て、その数倍くらいに設定し直す のがおすすめです。
ポイントは銘柄によって大きさが違います。たとえばドル円は10ポイント=1pips、ゴールドは100ポイント=1ドルです。早朝やロールオーバーの時間帯にスプレッドがどこまで開くかを、一度チャートで確認しておくと決めやすくなります。
時刻アノマリー(26)では、エントリー時にスプレッドが上限を超えていれば見送り、決済はスプレッドが落ち着くまで待ってから行います。
5. ナンピン時間フィルター(13)とインターバル(14)
ナンピン時間フィルター(13-1)
19の時間フィルターを、ナンピンにもかけるかどうか を決めます。
- 通常(既定):エントリー不可時間・稼働時間外はナンピンもしない
- 時間フィルター無効:1本目は時間フィルターに従うが、ナンピンは時間帯に関係なく入る
「早朝は新規で入りたくないが、持っているポジションのナンピンは続けたい」なら無効、「早朝は何もしたくない」なら通常です。どちらが良いかは手法次第なので、両方のバックテストを比べてみてください。
ナンピンインターバル(14)
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 14-1. インターバルON/OFF | OFF | |
| 14-2. └ インターバル(分) | 60 | 前回のナンピンからこの時間は次のナンピンをしない |
一方向に急に動いたとき、ナンピン幅ごとに次々と建ってあっという間に最大本数、というのがナンピンでいちばん怖いパターンです。インターバルを入れると、同じ値幅でも時間を置かないと次が入らない ので、急落・急騰でナンピンを使い切るのを防げます。
よくある失敗
- フィルターを全部ONにする:取引がほとんど無くなり、残ったトレードの数が少なすぎて検証の意味がなくなります。1つずつ足して効果を確かめましょう
- 33-2を既定の5000のまま:ほぼ効いていません
- 夏冬を1つの期間でしか検証していない:時間フィルターを使うなら、夏時間と冬時間の両方の期間でバックテストを
- VPSの時計がずれている:自動モードのリアル稼働はPCの時計を使います
- 週末クローズのあとにエントリーが入る:第4回で触れたとおり、19-6の稼働時間で深夜帯の新規を止めておくと、週末をまたぐポジションを減らせます
まとめ
- 時間は 日本時間で入れ、19-1は「自動」 が基本
- 指標などの急変には 17. 急変時停止(ナンピンだけ止めたいなら「ポジション保有時のみ」)
- 動かない時間には ボラありフィルター、戦略と相場が合わないときは ADXフィルター
- 33-2. 最大許容スプレッド は銘柄ごとに設定し直す
- ナンピンの使い切り防止は 14. インターバル
フィルターは負けやすい場面を減らす道具で、勝ちを保証するものではありません。設定は検証のうえ、自己責任でお願いします。
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