【ELDRA攻略本 第5回】ロット管理完全攻略|固定・複利・モンテカルロ・資金ガード
こんにちは、ELDRA作者のホソノPです。
同じエントリー、同じ決済でも、ロット(注文枚数)の決め方 で口座の結果はまったく変わります。勝っている手法でもロットが大きすぎれば一度の連敗で退場しますし、逆に小さすぎれば手間のわりに増えません。
ELDRAの「1-1. ロットサイズの種類」には5つの方式があり、さらにロットの上限(33-4)と、証拠金が足りないときに発注を止める資金不足ガード(56)があります。この第5回では、それぞれの計算の仕組みと向き・不向きを解説します。
なお、ナンピンの2本目以降のロットを増やす「10. マーチン設定」は、第2回・中級編のナンピン記事で解説しています。今回は 1本目(最初のエントリー)のロットの決め方 が中心です。
5つの方式の一覧
| 1-1の選択肢 | 何で決まるか | 向いている人 |
|---|---|---|
| 0:固定ロットサイズ | 常に同じ枚数 | 初心者・検証中・プロップファーム |
| 1:複利ロットサイズ | 今の残高に比例 | 資金を増やしたい長期運用 |
| 2:モンテカルロ法 | 勝ち負けの履歴(数列) | 負けを少しずつ取り返したい |
| 3:マーチンゲール法 | 直前のトレードが負けたら倍率をかける | 上級者のみ |
| 4:リトリーバル | 直近30日のドローダウンの深さ | 負けた分だけロットを足したい |
1. 固定ロット(1-1 = 0)
| 設定 | 既定値 |
|---|---|
| 1-2. 初期ロットサイズ | 0.01 |
常に同じ枚数で建てます。いちばん結果が読みやすく、バックテストの比較やプロップファームのチャレンジでは、まず固定 をおすすめしています。
ロットの決め方の目安は、「最悪のケース(ナンピンが最大本数まで行って金額SLにかかる)でいくら負けるか」を先に計算して、それが口座の何%に収まるかで逆算することです。
2. 複利ロット(1-1 = 1)
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 1-3. └ 複利:基準金額 | 100000 | |
| 1-4. └ 複利:基準ロット | 0.01 |
計算はシンプルで、ロット = 今の残高 ÷ 基準金額 × 基準ロット です。既定値なら、残高10万円で0.01、20万円で0.02、5万円で0.005(→最小ロットに切り上げ)になります。
残高が増えるほどロットが増えて成長が加速し、減ればロットも減るので、固定よりは退場しにくい方式です。ただし 基準金額は口座通貨で入れる 点に注意してください(ドル口座で100000のままだと、残高1万ドルでもロットはほぼ最小のままです)。
3. モンテカルロ法(1-1 = 2)
負けた分を数列で管理し、少しずつ取り返していく方式です。
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 2-1. モンテカルロ法の種類 | 従来 | 従来/分解 |
| 2-2. 初期ロットサイズ | 0.01 | 数列の「1」にあたるロット |
| 2-3. CSVファイル名 | 空(自動) | 数列の保存先 |
| 2-4. 起動時リセット | OFF | ONで起動時に数列を初期化 |
仕組みは次のとおりです。
- 数列の 先頭と末尾を足した数 × 2-2のロット で建てる
- 負けたら、そのとき張った数を数列の末尾に足す
- 勝ったら、数列の先頭と末尾を消す
「従来」は数列「1,2,3」から始まるので、最初は 1+3=4単位です。「分解」は「0,1」から始まるので、最初は 0+1=1単位と小さく始まります。最初から大きく張りたくないなら「分解」 が扱いやすいです。
数列はCSVファイルに保存されるので、EAを再起動しても続きから再開します。検証をやり直すときや、口座を変えたときは「2-4. 起動時リセット」をONにしてください。
マーチンゲールより増え方はゆるやかですが、連敗が続けば数列は伸び、ロットは増えていきます。後で解説する「33-4. 最大エントリーロット」と必ずセットで 使いましょう。
4. マーチンゲール法(1-1 = 3)
| 設定 | 既定値 |
|---|---|
| 3-1. 初期ロットサイズ | 0.01 |
| 3-2. マーチンゲール倍率 | 2.0 |
直前のトレードが負け(または損益ゼロ)なら、前回のロット × 倍率 で建て、勝ったら初期ロットに戻ります。
連敗すると 0.01 → 0.02 → 0.04 → 0.08 → 0.16… と倍々で増えます。8連敗で1.28ロット、つまり最初の128倍です。一度の連敗で口座が飛ぶ可能性がある方式 なので、使うなら上級者向け、かつ上限(33-4)必須です。
また、プロップファームの中には「負けたあとにロットを大きくする取引」を禁止しているところもあります。使う前に口座のルールを必ず確認 してください。
5. リトリーバル(1-1 = 4)
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 4-1. 初期ロットサイズ | 0.01 | ドローダウンがないときのロット |
| 4-2. 基準金額 | 100000 | |
| 4-3. 基準ロット | 0.01 |
直近30日の決済損益を順に足していき、いちばん良かったところから今どれだけ下がっているか(ドローダウン) を測ります。ロットは次の式で決まります。
ロット = 4-1 +(ドローダウン ÷ 4-2)× 4-3
既定値なら、ドローダウンが10万円のときに0.01上乗せされて0.02になります。ドローダウンがなければ4-1のまま。マーチンのように「1回負けたら即倍」ではなく、負けた金額に比例して少しずつ足す のが特徴です。
6. 最大エントリーロット(33-4)
| 設定 | 既定値 |
|---|---|
| 33-4. 最大エントリーロット(0=無制限) | 0.0 |
どの方式で計算しても、ロットがこの値を超えたら、この値で止めます。複利・モンテカルロ・マーチン・リトリーバルのように「ロットが増える方式」を使うなら、必ず入れておきたい安全装置です。
7. 資金不足ガード(56)
| 設定 | 既定値 | 説明 |
|---|---|---|
| 56-1. 資金不足ガードON/OFF | ON | |
| 56-2. └ 最低有効証拠金 | 0(自動判定のみ) | この額を下回ったら発注しない |
| 56-3. └ 口座資金枯渇時に待機注文を全削除 | ON |
余剰証拠金が「最小ロットを建てるのに必要な証拠金」を下回ると、新規の注文をサーバーに送る前に止めます。サーバーから資金不足のエラーが返ってきたときも、すぐにガードがかかり、最低5分は発注を止めます。証拠金が十分に回復したら自動で解除されます。
資金がない口座でEAが注文を連打し続けると、ブローカーのサーバーに大量のエラーを送ることになり、口座に問題が出ることがあります。既定のONのまま にしておいてください。決済やSL/TPの変更はガード中も通常どおり動きます。
関連して、「32-8. 最大証拠金使用率(%)」では、証拠金の使用率の上限も決められます(0で無効)。
よくある失敗
- 基準金額を口座通貨で入れていない:複利(1-3)・リトリーバル(4-2)はどちらも口座通貨です
- 増える方式で33-4が0のまま:連敗時にロットが青天井になります
- 最小ロットの大きい銘柄:株価指数などは最小ロットが0.1や1のことがあります。計算結果が最小ロットより小さいと、最小ロットに切り上がります
- モンテカルロの数列を引き継いでしまう:別の検証を始めるときは2-4でリセット
- パネルの1/2・1/3決済(MT5版)とマーチン系の併用:一部決済した約定も「直前のトレード」として扱われるため、マーチンやモンテカルロの次のロット計算に影響します
まとめ
- 迷ったら 固定(1-1 = 0)。プロップファームのチャレンジも基本は固定
- 長期で増やすなら 複利、負けをゆるやかに取り返したいなら モンテカルロ(分解) や リトリーバル
- マーチンゲールは上級者向け。口座のルールも確認
- ロットが増える方式には 33-4. 最大エントリーロット を必ず
- 56. 資金不足ガード は既定のONのまま
ロットは利益も損失も同じ倍率で大きくします。どの方式も勝ちを約束するものではないので、設定は検証のうえ、自己責任でお願いします。
次回の第6回は「フィルター」です。時間フィルターと夏冬時間、急変時停止、ボラ・ADX、スプレッド上限、ナンピンの時間フィルター・インターバルで、「入らない勇気」を設定に落とし込みます。
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