GOLDの定番ロジック26通りを、13年分の1分足・取引コスト込みで検証しました:この手順では、売り物になる優位は見つかりませんでした
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MT4/MT5のインジケーターや便利ツールを作っているYohakuです。作るものは、ゴゴジャンのレビューや質問、それとXで見かける声の中の不満から決めています。
GOLDのサインを作れないかと考え、よく語られる形を26通り、同じ手順で確かめました。結果は、どれも「売り物にできる」と言える線を越えませんでした。うまくいかなかった検証ですが、どう試し、どこで線を引いたかは、サインを選ぶときの見方としても使えると思うので、全部書きます。
先に結論
- XAUUSDの1分足で、26通りの形を取引コスト込みで確かめました。2010年から2022年の13年でそろえると、損益の比(PF:利益の合計÷損失の合計)は0.61から1.07で、決めておいた線(1.25以上など)を越えたものはありませんでした。
- 回数が多い形ほど1.0を下回りやすく、回数の少ない形の良い数字は、試した数で補正すると説明がつく程度でした。
- この手順で、この26通りには見つからなかった、という結果です。サインそのものに意味がないという話ではありません。
確かめた条件
- データ:MT5のデモ口座で取れたXAUUSDの1分足(2004年6月から2026年10月、7,065,883本)。13年の比較に使ったのは2010年1月から2022年12月です
- データの時刻の換算:この口座のサーバー時刻は、2011年5月6日まではニューヨーク+6時間で、米国と欧州の夏時間の切り替えがずれる週(毎年3月の約2週と、10月末〜11月初めの約1週)はさらに1時間小さかったので、全期間をニューヨーク+7時間にそろえてから数えました(2026年10月15日に数え直し)
- 判定は確定した足だけ。シグナルの足が閉じた次の1分足の始値で入ります
- 買いは買値(Ask)で入って売値(Bid)で出る、売りはその逆。スプレッドは1分足に記録された値を使い、損切りの約定は少し不利にずらしました
- 同じ1分足の中で損切りと利確の両方に届いた場合は、損切りとして数えました
- 上の時間足の値は、その時点で確定していたものだけを使いました(先の値を見ない)
- 急な値動きの直後、値動きが普段より大きく荒れているとき、スプレッドが普段の3倍を超えるとき、取引の薄い時間帯は、どの形でも入らないことにしました
試した形
- 東京時間の値幅を、ロンドンの序盤に抜けた方向へ
- 上の時間足の流れに沿った押し目のあと、直近の高値・安値を抜けたら
- 値幅が縮んだあと、抜けた方向へ(ボリンジャーバンドの幅、前日の値幅の小ささの2通りの測り方)
- 前日の高値・安値を抜けたら
- 移動平均から大きく離れたら戻る方へ、または離れた方向へ
- 1週間の高値・安値を抜けたら(トレンドフォロー)
- 米国の指標の時間の足が大きく動いたら、その向きへ
- その日の前半の動きの向きに、後半も乗る
- 決まった時刻に入って、決まった時刻に出る(時間帯の癖)
一部は損切り幅や利確の比、測る期間を3〜5通り変えたので、合わせて26通りになります。最初の8通りは2018年から2022年の5年で先に確かめて落とし、残りの18通りは、試す前に数字を全部決めて記録してから、2010年から2022年の13年で一度に比べました。添付の全取引は、26通りとも13年でそろえています。
結果
- 回数が多い形:上位足の流れに沿った押し目は約2,500回でPF0.89から0.93、時刻で入って時刻で出る形は約2,200回から3,200回でPF0.76から0.96でした
- いちばん良かったのは、上の時間足の流れに沿った押し目(最初の8通りの1つ)で256回・PF1.07、米国の指標の時間の足が大きく動いた向きに乗る形の1つで231回・PF1.06です。どちらもスプレッドを2倍にすると1.0を下回り(0.94と0.97)、13年のうち負けた年も4年以上ありました
- 1日ごとの損益の安定度(シャープレシオ)を、試した数(26通りに、時刻を直して数え直した26を足した52)で補正すると(Deflated Sharpe Ratio)、どれも「偶然ではない」と言える水準には届きませんでした
なぜこうなったか
- GOLDは1回の値動きが大きく、スプレッドも動くので、勝ち負けの差が小さい形は取引コストでほぼ消えます
- 回数の少ない形で良い数字が出ても、26通り試せば1つ2つは偶然で良く見えます。補正はそのためのものです
- 平均で見ると傾きがあっても、少数の大きな動きが平均を作っていることがあり、損切りと利確を置くと残りませんでした