FXで「今日はやらない」と決めるのが難しい理由
FXを始めると、チャートを開いた瞬間から考え始めます。
「上がるかな」
「下がるかな」
「ここで買う?」
「そろそろ売る?」
僕も長い間、これが当たり前だと思っていました。
でも、よく考えると少しおかしいんです。
チャートを開いたからといって、必ず買うか売るかを決める必要はありません。
本当はもう一つ選択肢があります。
何もしない。
これが、FXでは意外と難しい。
「上か下か」を考えた時点で、もう参加する前提になっている
チャートを見ながら、
「上かな、下かな」
と考え始めると、頭の中の選択肢は自然と二つになります。
買う。
売る。
でも、本当は、
買う・売る・何もしない
の三つです。
相場は試験ではありません。
毎日必ず答えを書く必要はない。
よく分からないなら空欄でもいい。
今日は危なそうだと思えば、その日の相場を丸ごと捨ててもいい。
ところが、チャートを開いて時間を使うほど、この「何もしない」が難しくなります。
せっかくチャートを見たから、何かしたくなる
30分チャートを見た。
ニュースも調べた。
ラインも引いた。
インジケーターも確認した。
そこまでやると、
「せっかく分析したんだから、一回くらい入りたい」
という気持ちが出てきます。
さらに、
昨日は取引できなかった。
今週まだ利益が出ていない。
今日は時間がある。
値動きもありそう。
そんな理由まで加わると、いつの間にか、
「良い条件だから取引する」のではなく、「取引したいから理由を探す」
状態になってしまいます。
本来は逆ですよね。
条件が揃ったから取引する。
揃わなければ、何もしない。
それだけでいいはずです。
市場が開いていることと、参加することは別
FXは平日ならほぼいつでも値段が動いています。
スマホを開けばチャートがある。
朝でも夜でも取引できる。
この「いつでもできる」という環境が、意外と厄介です。
コンビニが24時間営業しているからといって、24時間買い物をする必要はありません。
同じように、
市場が開いているからといって、自分も参加する必要はありません。
「取引できる」と「取引すべき」は別の話です。
「取れなかった利益」が悔しくなる
何もしないのが難しい理由は、もう一つあります。
見送ったあとに相場が大きく動くからです。
たとえば、
「今日はやめておこう」
と取引しなかった日に、ドル円が大きく上昇したとします。
あとからチャートを見ると、
「ここで買っていれば5万円取れたのに」
と思う。
すると、実際には1円も失っていないのに、何かを失ったような気持ちになります。
でも、その5万円は最初から自分のお金ではありません。
取れなかった利益と、実際に失ったお金は別です。
取引しなかったことで口座残高が減っていないなら、少なくともその日は相場では負けていません。
ここを混同すると、
「次は絶対に乗り遅れたくない」
と思って、条件が悪いところでも入りやすくなります。
SNSを見ると「自分だけ何もしていない」と感じる
これも大きいと思います。
SNSを開けば、
「ドル円ロング」
「ゴールド爆益」
「今日も○万円」
という投稿が流れてきます。
自分は今日一回も取引していない。
すると、
「みんな稼いでいるのに、自分だけ何もしていない」
ような気分になる。
でも市場には毎日誰かがいます。
そして毎日、誰かは勝っています。
それを基準にしたら、永遠に休めません。
大切なのは、
他人が今日儲けているかではなく、自分に今日取引する理由があるか。
そこだと思います。
「今日はやらない」を最初に決める
僕は今、チャートを見て最初に考えることは、
「上か下か」
だけでなく、
「そもそも今日はやる必要があるのか?」
でいいと思っています。
重要な経済指標がある。
相場が荒れている。
昨日大きく負けた。
寝不足。
焦っている。
ただ暇だからチャートを見ている。
そういう日は、方向を予想する前にやめてしまう。
市場は明日もあります。
来週もあります。
自分が参加しなくても、相場は勝手に動いていきます。
だから、
「今日は何を取引しよう?」ではなく、「今日は本当に取引する必要がある?」
と最初に考える。
FXで負けないことを優先するなら、「何もしない」という選択肢を消さないことは、かなり大切だと思います。