「月○○万稼げる」EA商材を買った大半が損する本当の理由── AIで90本検証して見えた「統計のトリック」
SNSや販売サイトで、「バックテストで月利+10%」「勝率80%」「たった3ヶ月で資金3倍」──こんな数字が並んだEA商材、目にしたことありませんか。
ぼくもFXを始めた頃、この数字を見て「これを買えば副業月収数万円決まった」と本気で思った一人です。
結論から言うと、市販のEA商材の大半は、実運用で崩壊します。これは販売者が悪意を持って詐欺をしているという話とは限りません。
多くのEA商材は、販売者本人も気づかずに「統計のトリック」で数字を盛っているのが実態です。ぼくはAI(Claude)で90本以上のEAを自作して、そのほぼ全てに同じトリックが潜んでいるのを目撃しました。
この記事では、① EA商材の大半が崩壊する統計的な理由、②「先読みバグ」というトリックの正体、③買う前に見抜く具体的なチェックポイント、④自分で検証する方法を順に解説します。
EA商材を買おうか迷っている方、既に買って損した経験がある方、これから自分で作りたい方──どの立場でも役に立つ内容にしました。
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EA商材の大半が「実運用で崩壊」する統計
まず、EA商材の実態をデータで見ましょう。海外の調査では、市販のEA商材のうち、1年後も販売時の成績を維持できているものは全体の10〜20%程度と報告されています。
逆に言えば、8割以上が実運用で崩壊しているということです。
「バックテスト月利+10%」が実運用で「月利-2%」になる仕組み
なぜ、こんな事が起きるのか。理由は大きく3つです。
- ①先読みバグ ──未来の情報を使って過去を検証している
- ②過学習 ──特定の期間・銘柄・時間帯にだけ効く設定になっている
- ③コストの過小評価 ──スプレッド・スワップ・スリッページを甘く見積もっている
この3つのどれか1つでも混ざると、バックテストの数字は実運用と大きく乖離します。
特に深刻なのが①の先読みバグで、これが混ざると机上の数字が3〜10倍に誇張されることも珍しくありません。
しかし、このバグに気づかずに検証をしてそのまま販売している人や無料で配っている人もいるので怖いところです。
販売者本人も気づいていないことが多い
これは重要な事実ですが、先読みバグの大半は、販売者本人も気づいていません。
悪意で数字を盛っているわけではなく、コードを書く過程で気づかずに混入させてしまうケースがほとんどです。
ぼく自身、90本以上全てで気づかずにこのバグを埋め込んでいました。
つまり、EA商材を買う側も売る側もこの罠の存在と検出方法を知らないと、「バックテストで華麗な数字のEA」を「実運用で溶かすEA」として高値で買うという事態が起きます。
「先読みバグ」── 3分で分かる統計トリックの正体
「先読みバグ」──名前が抽象的で分かりにくいので、シンプルな例で説明します。
例えば、こんな話です
「明日の天気を予想する天気予報AI」を作ったとします。このAIは、過去5年分のデータで精度95%を出しました。
素晴らしい成績です。でも、このAIを本番で動かしたら、精度がいきなり50%に落ちました。なぜでしょうか。
原因は、AIが学習時に「明日の天気を予測するために、明日の気圧配置データを参照していた」からです。
「明日のことを予測する」のに「明日のデータ」を使ってしまえば、当然精度は高くなります。
AIでEAを作る際はこの落とし穴に気づかないことが多いので、事前にAIに知らせておくことをおすすめします。
EAでも全く同じ事が起きる
EAでも、これと全く同じことが起きます。例えば、「H1(1時間足)のトレンドが上向きのときにM5(5分足)でエントリーするEA」を作ったとします。
ここで「H1のトレンド」を、まだ確定していないバーのデータで判定してしまうと、それが先読みバグです。
バックテストの環境では、「H1の現在バーがどう終わるか」の情報が既にあります(過去のデータだから)。
でも実運用では、「H1の現在バーはまだ動いている」ので、その情報を使うことはできません。
この1本のバー分の差が、月利+5.20%と月利-0.06%の差になった ──これがぼくが実際に引っかかった実例です。
先読みバグが特に危険な理由
先読みバグは、「作った本人が気づかない」「バックテストでは綺麗な数字が出る」「実運用で動かして初めて崩壊が発覚する」という3拍子揃った罠です。
しかも、修正しようとしてもどこでバグが混入したかを特定するのが難しく、時間を溶かしていまいます。
EA商材の大半はこのバグを販売者も買った側も検出できずに、実運用で崩壊するパターンが多いです。
「悪意のある詐欺」ではなく、「検証の目が育っていない」だけで起きます。まあ悪意ある人もいますが。。。
ここから先は、先読みバグで数字がどう盛られるかの実例解剖、買う前に見抜く5つのチェックポイント、自分で検証する3ステップ、そしてぼくが90本で引っかかった具体例まで書きます。EA商材をこれから買う方、既に買った方、両方に役立つ内容です。
気になった方はぜひ読んでみてください。
ここから先(続きを読む)で公開:
- 先読みバグの数字水増しの実例解剖(月利+5.2% → -0.06%の分解)
- 買う前に見抜く5つのチェックポイント
- 自分で検証する3ステップ(無料ツールでできる)
- ぼくが90本で引っかかった典型パターン例
- 「販売者に質問すべき1つの決定的な問い」