速攻型プランと2段階チャレンジ、どっちが早く合格できる? ― 検証で見えた意外な結論
プロップファームのプランを見比べているとき、いちばん悩むのがこれでした。「1段階で終わる速攻型」と「2段階チャレンジ」、どっちを選べばいいのか。名前だけ見ると、当然、速攻型のほうが早く合格できそうに見えます。ぼくも最初はそう思って、速攻型ばかり選んで、そして、面白いくらいに落ち続けました。
検証データで冷静に計算し直してみたら、意外な結論が出てきたんです。「速攻型のほうが早い」は、たぶん、多くの人が抱えている錯覚です。この記事は、その錯覚を、数字で解体します。
申し遅れました、lulu.fx と申します。GOLD(XAUUSD)を中心にトレードしている現役の裁量トレーダーで、いまはプロップファームの (A社) に挑戦中です。何度もプランを変えて挑戦して、落ちて、そのたびに検証データと突き合わせてきた結果、たどり着いたのが、今回書く結論です。
先に結論を書きます。合格の近道は、「早く利益を出せる設計」ではなく、「守り切れる設計」のほうでした。この記事のいちばん大事な話は、実はここです。プロップ挑戦で、利益を最優先に考えると、逆に遠回りになる。この意味を、後半で数字と一緒に書きます。
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「1段階で終わる」ほうが早そう、という錯覚
プロップのプランは、大きく分けて2つのタイプがあります。「1段階で目標達成すれば即合格」の速攻型と、「1段階クリア→2段階目もクリア→合格」の2段階チャレンジです。名前の印象だけで判断すると、そりゃ1段階で終わる速攻型のほうが早そうに見えます。
でも、両者は「早さ」ではなく、「設計の厳しさ」で違っています。速攻型は1段階で終わる代わりに、全体DD(累計の下げ)上限がタイトです。一方の2段階チャレンジは、段階が増える代わりに、全体DD上限がゆるやか。この「DD上限の違い」が、1トレードあたりに取れるリスク量を、まったく変えてしまいます。
DD上限が変わると、1トレードのリスク%も変わる
前の記事でも書きましたが、1トレードあたりのリスク%は、全体DD上限から逆算で決まるものでした。速攻型のDDが3%程度なら、想定連敗8回で割って、安全係数を掛けて、1トレードあたり約0.28%。2段階チャレンジのDDが10%なら、同じ計算で約0.94%。速攻型のほうが、1トレードで取れるリスクが約3倍小さいんです。
これが何を意味するかというと、同じ手法・同じ勝率でも、速攻型のほうが1ヶ月に増える利益の割合(月利)が3倍くらい小さくなるということです。だから目標の+6%までの日数も、単純にはそれだけ長くかかる。「1段階で終わる」の見た目の速さと、「利益が積み上がる速度」は、まったく別の話なんです。
「守り切る」ことが、実は最短距離になる
ここからが、この記事のいちばん伝えたい話です。プロップの挑戦で、いちばん早く合格するには、実は「利益をたくさん出す」より「1回も退場しない」ことのほうが効きます。
なぜかというと、途中で1回でも失格になると、それまでの積み上げが全部リセットされるからです。5%まで積んだあとに退場したら、次のチャレンジでまた0%から再スタート。同じ「合格までの日数」を計算するにしても、1発で通す前提と、2〜3回失敗する前提では、実質的な期間がまるで変わってきます。
速攻型は「1回落ちる」でリセット、が起きやすい
速攻型は、全体DDが3%と非常にタイトなので、ちょっとした下ブレで、あっという間に線を割ってしまう設計です。ぼく自身、速攻型で何度も挑戦しましたが、多くの回で「あと少しで目標」というところまで来て、たった1日の下ブレで、その手前で退場──というパターンにハマりました。
たとえば、順調に+5%まで積み上げていても、たまたま連敗した1〜2日でDDが3%を超えてしまえば、その瞬間に退場です。手前まで積んだ利益はもうカウントされません。そして、また最初から。この「積んで、崩れて、また積む」を何回か繰り返しているうちに、実質のトータル期間は、平気で半年〜1年になっていきます。
ここまでが、この記事の無料部分です。ここから先は、速攻型と2段階チャレンジの「合格までの実期間」を、月次シミュレーションで数字比較します。そして、「利益を最優先に考えないこと」がなぜ最短距離になるのか、その考え方の中身まで書きます。
ここから先(続きを読む)で公開:
- 速攻型プランの合格までの月次シミュレーション(6〜7ヶ月かかる根拠)
- 2段階チャレンジのST1・ST2それぞれの日数と、合計期間(4〜5ヶ月)
- 「利益を最優先」で速攻型を選んだ人の、典型的な迷走ルート
- なぜ「守り切ることが、結果として最短の利益」になるのか、その数学
- プランを選ぶ前に、自分に問うべき「たった1つの問い」