【双月 開発ストーリー 第5回】行き過ぎをどう測るか ― RSIの使い方
前回は、買い玉と売り玉を独立して持つ「二つの月」の由来をお話ししました。今回は、そもそも双月がどうやって「売られすぎ」「買われすぎ」を判定しているのか、という話です。難しい数式の話はせず、考え方だけをお伝えします。
双月が使っているのはRSIという、昔からよく知られたテクニカル指標です。直近の値動きの中で、上昇と下落のどちらの勢いが強かったかを、0から100の数字で表します。数字が高いほど「買われすぎ」、低いほど「売られすぎ」の状態にあることを示します。
これ自体は珍しい指標ではなく、裁量トレードでも広く使われているものです。双月の工夫は、この数字の「使い方」の部分にあります。
RSIは、何本分のローソク足を見て計算するかを決められます。長めの期間で見れば、大きな流れの中の行き過ぎを、ゆったりと判定します。双月は逆に、かなり短い期間で計算するようにしています。
期間を短くすると、直近のわずかな値動きにも敏感に反応するようになります。小さな行き過ぎも早めに捉えられる一方で、一時的なノイズ(すぐに収まる小さな動き)にも反応しやすくなる、というトレードオフがあります。これは弱点でもあり、短い時間軸での逆張りという双月の設計そのものでもあります。
RSIの数字がどこまで振れたら「行き過ぎ」と判定するか、その境界線の位置も重要な設計要素です。ここは具体的な数値までは公開していませんが、考え方だけお伝えすると、かなり極端な水準まで振れたときだけ反応するようにしています。
境界線を甘くすれば、反応する回数は増えますが、その分ダマシ(行き過ぎに見えて実は行き過ぎていなかった場面)も増えます。逆に境界線を厳しくしすぎると、本当に反応してほしい場面まで見送ってしまいます。このバランスを、過去の値動きを使った検証で探っています。
※イメージ図。実際の境界線の数値・ゾーンの幅は非公開です。
RSIが行き過ぎを示したからといって、それだけで即座にエントリーが決まるわけではありません。次回お話しする予定ですが、エントリー後の利確・損切り・トレールの値幅は、また別の考え方(ボラティリティに応じた自動調整)で決めています。RSIは「入るタイミング」を測る物差しで、「どれだけの値幅で戦うか」はまた別の仕組みが担当している、という役割分担です。
- 「行き過ぎ」の判定には、広く使われているRSIという指標を使っている
- 計算期間はあえて短くし、小さな行き過ぎにも敏感に反応させている(ノイズを拾いやすい弱点とのトレードオフ)
- 反応する境界線は、ダマシと機会損失のバランスを見ながら検証で決めている(具体的な数値は非公開)
- RSIは「入るタイミング」担当。「どれだけの値幅で戦うか」は別の仕組みが決めている
次回は「距離はぜんぶATRで決める ― ボラに自動で合わせる」。利確・損切り・トレールの値幅を、相場の状況に応じてどう自動で決めているのかについてお話しします。最後までお付き合いいただければうれしいです。
※本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載している運用結果は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。FX・CFD取引はリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。