えんむすびAI 開発ストーリー 第12回 ― 1日のなかでEAは何をしているか(運用の流れ)
前回(第11回)までで、入口・育て方・出口のロジックがそろいました。今回は視点を変えて、えんむすびAIが1日のなかで実際に何をしているのかを、運用の流れとして追ってみます。結論から言うと――ほとんどの時間は「待って」います。派手に動くEAではありません。静かに見張り、条件がそろった一瞬だけ動く。その地味な一日を、のぞいてみてください。
えんむすびAIは15分足で判断します。値動きの一つひとつに反応するのではなく、15分ごと、ローソク足が確定したタイミングで点検します。これは、ザラ場の細かい揺れに振り回されず、判断を安定させるためです。
点検といっても、毎回なにかを買うわけではありません。条件が整わなければ、何もしないで次の足を待つ。1日に何十回と点検しても、実際に動くのはほんの数回、ということも珍しくありません。「動かない時間」こそが、このEAの基本姿勢です。
確定足のたびに、えんむすびAIは決まった順番で確認します。
① 3つの円クロス(USDJPY・GBPJPY・EURJPY)の様子を見る
② どれが「出遅れているか」をATRで公平に測る
③「縁結び処」が、今は買ってよい場面か・待つべき場面かを判断
④ すでに持っている建玉を整理(買い足し・相殺・利確の可否)
この順番が大事です。まず守り(持っている玉の整理)を確認し、それから攻め(新しい買い)を考える。AIの権限はあくまで「新しい買いを止める/待つ」こと。走っている回復の流れ(買い足しや利確)は止めません。だから、待つべき相場では新規をそっと見送りつつ、これまでの玉はきちんと面倒を見続けます。
※図は1日の動きのイメージです。実際の回数や間隔は相場で変わります。
動くのは3つの場面です。出遅れた一輪を初めて買うとき、さらにATR幅ぶん下がって買い足すとき、そしてかご(バスケット)が浮いてまとめて利確するとき。そのどれもが、なぜそう動いたのかを「縁結び処」のパネルに日本語で表示します。利用する側は、口座を眺めて不安になるのではなく、「今は待ち」「この銘柄が出遅れたので買った」という理由を読みながら、落ち着いて見守れます。これが、説明できるAIにこだわった理由でもあります。
「縁結び処」には、相場の温度感を季語で添えています。穏やかなら「花日和」、不安定なら「花曇り」、急に冷えれば「花冷え」。各銘柄の状態は、まだ仕掛けていない「つぼみ」、育てている最中の「開花中」といった言葉で表されます。数字の羅列ではなく、ひと目で今の状態と気分が伝わること。待つ時間が長いEAだからこそ、その「待ち」を穏やかに過ごせる画面にしたかったのです。
「ほとんど待っている」と書きましたが、待っている間も建玉(含み損)を抱えていることがあります。損切りを置かない設計なので、回復を待つ時間はそのまま含み損を持ち続ける時間でもあります。普段は静かでも、全面的で長期の円高が来れば、その含み損は膨らみます。穏やかな画面の裏で何を抱えているかは、必ず把握しておいてください。だからこそ、いつも通りのお願いになりますが――必ず余裕資金で。
- 判断は15分ごと(確定足)。基本は「待つ」時間がほとんど
- 点検は守り(建玉整理)→攻め(新規)の順。AIの権限は「新しい買いを止める/待つ」だけ
- 動くのは3場面=出遅れを買う/買い足す/かごを一括利確。理由はパネルに日本語表示
- 季語(花日和/花曇り/花冷え)と、つぼみ/開花中で状態がひと目で分かる
- 静かでも含み損を抱える時間がある=損切りなしの宿命。全面円高に注意・必ず余裕資金で
※本記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。掲載している運用結果は過去の実績であり、将来の利益を保証するものではありません。FX・CFD取引はリスクを伴います。投資判断はご自身の責任において行ってください。