「勝ち続けるEAは存在しない」という定説への挑戦

1.相場構造の変化（非定常性）

2.過剰最適化（オーバーフィッティング）

バックテストで完璧な成績を出すEAほど、実運用で崩れやすい。それはEAが市場の「原理」ではなく、過去データの偶然の形に最適化しているためである。

3.トレーダーの運用耐性

ナンピンEAは高勝率でも一度の逆行で資金を失い、単ポジEAは勝ち負けを繰り返してストレスが溜まる。結果として、EAを「止める理由」が生まれる。この構造こそ、継続を阻む最大の壁だ。

継続したくなるEAの条件

継続性とは、「勝ち続けるEAを作ること」ではなく、“止める理由をなくすEA”を作ることだ。

そのための条件は以下の4つである。

1.完全自動・裁量排除

• トレーダーが迷う余地をなくし、全員が同じ結果を得られる構造
• “完全放置で同一成果”こそ、継続性の前提条件

2.高勝率とリスクバランス

• 勝率を限りなく高める一方で、1回の負けが致命傷にならないリスク設計
• 連敗や大損に耐えられない人間心理を考慮することが不可欠

3.柔軟な複数ポジション管理

• 単ポジEAでは一発勝負、ナンピンEAでは破滅的リスク
• それぞれのメリットを両立させた複数3ポジション制御により、勝率と安定性を両立する

4.想定された“負け”の存在

• 「負けないEA」ではなく「負けても続けられるEA」
• 1回の損失で退場しない構造が、長期的な資産成長を支える

前提条件を踏まえて開発したオジリナルEA

15年間のバックテストでは、以下のような結果を示している。

特筆すべき部分としてバックテスト期間中、最大連敗はわずか2回。つまり、月間17～18回の取引の中で「1ヶ月無敗」も十分現実的な設計である。しかもナンピンを使用せず、最大3ポジションで柔軟に反発を捉える。これにより、「飛ばない安全性」と「勝ち続ける快感」を両立させた。